排球部エースは転生少女 《３》

◇挑戦は一回で ページ22

片腕にぶら下がるビニール袋にはロールケーキの形のぬいぐるみ。



「本当に全部とるとは.....(湖羽のマジ度を感じるなあ〜)」

『(一回200円。計二回で取れて、400円。予定よりも滅茶苦茶取れたッ！)余ったお金で.....！』

「？どうかした」

『あれ』

「あれ？」



余ったお金で何か食べようと思い、千歳と一緒にゲームセンターを出ようとしたら、私の目にあるモノが入ってきた。



「.....ラブ☆ヒメだ。今の人気アニメだよね」

『うん。可愛いね』



ラブ☆ヒメを観たと「弱虫ペダルだッッ！！」と叫びそうになって、手で口をふさいだ。いや、もう何年も前から混じった世界だってのは知ってたけど、一つ一つの事に嬉しくなってしまう。これは何年たっても変わらないよね。



『やってみようかな？』

「いいんじゃない？」



足をそちらの機械の方に向けて歩く。
がま口から再びお金を出す。



『(100円でいいのか....)』



100円玉一枚を取り出して、機械に入れる。私がやろうとしてるのは、「ラブ☆ヒメ」のヒロインの娘の限定フィギアだ。なんか、やってみたいと思ったので。



ｳｨｰｰﾝ、ｶﾞｯ、


____ﾄﾀﾝ。




『.....取れちゃったよ....』

「すごいね....、湖羽」



一発ゲット。まさか取れるなんて思っていなかったので驚きだ。それとこういうのって、あんまりとれないのにとれた。
私、今年度の運使い果たしちゃったっ！？運でバレーの試合を勝とうとは思ってないけど、なんかそういう運を使い果たしたかもれしないのは嫌！！！



『け、けけ怪我とかしませんように.....』

「いきなりどうしたの？」

『いや、ちょっと運の話をね.....』

「運って......」



カフェに行って(メイド喫茶)、お昼を食べてフラッと秋葉を見て回る。ちなみに、お昼は美味しかった。



「こっちの秋葉はまたちょっと違うね」

『雰囲気が？』

「そうそう」

『確かに』



まあ、当たり前である。二次元と前世では一緒であるところがあっても、違うところがある。町並みを見ながら、歩いている。すぐに誰かとぶつからないように前を見て、歩き直す。



トンっ。



『！ご、ごめんなさいっ！！』

「！....っ...、す、すみませんっ！！？」



フラグだった。ぶつからないようにとか遅かった。
バッチリ、ぶつかった。
フラグ回収である。



　

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