◇ワクワク顔 ページ10
「だって、お前チビちゃんの試合見てる時、買ってきた新しいゲーム始める時みたいな顔してるよ」
「!」
「確かに孤爪君そういう顔してるね」
中学の時に見たなぁ、研磨のそういう顔。
「別にしてないし.....っていうか、それどんな顔?」
「わくわく顔」
「なにそれ、意味分かんない。してないし」
「してるし」
『してるしてるー』
「してないし」
「してる」
「してない」
「(湖羽の試合みてる時もそんな顔してんだよね)」
「(孤爪君にとって、湖羽もその位置付けなんだろうなぁ)」
まあ、一度成功したからもう一回!って訳ではなくて、まだまだ成功率は低い。それはこれからの課題だね。と後輩が困った時は先輩が頑張ると夕達が新しい武器を御披露目。武田先生がいうと歯車が一つ一つ集まり、回り始めた。
『......ありゃ』
「どうしたんですか?湖羽さん」
『うーん?いやね、木兎が.....』
「あ、ホントだ」
「熱くなりだしてる」
気持ちよくスパイクが決まらず、焦ってきている。
これはあれだよ.....、多分ミスったら木兎しょぼくれモードに突入するやつだな。木兎のサーブで木葉の横スレスレネットに引っ掛かり、点は烏野に。木葉がサーブの威力にめっちゃビビって震えてた。全国で五本の指に入るスパイカーだもんね。威力ヤバイよね。
「俺によこせ!一本で切ってやる!」
「(少し熱くなりすぎてる木兎さんにトスを上げた場合。A.普通に決まると問題なし、B.ミスる、またはブロックされるといつもより割り増しでテンションが下がる可能性あり、C.上げなかった場合、イジける恐れあり.....Cが一番めんどくさいな)木兎さん」←0.5秒
赤葦は絶対に木兎にあげた場合をシミュレーションしている。アニメでも観たけど、本当に数秒で考えてるんだよなぁ。コートの外からみてて、なんとなくわかるもん。木兎から上がったボール、助走して、ブロック三枚。止められたが、ボールは梟谷側。もう一回、木兎が打つ。
ザアッ!
「げっ」
『あ』
今、手に当たる音しなかった.....。
ネットに引っ掛かる音したんだけど.....。
ボールは梟谷側に落ちていて、木兎のスパイクミス。
烏野逆転だ。
『千歳ー、木兎例のアレ』
「え、早くない?」
「(あー、来た)」
赤葦達、口には出してないけど「来た」って表情してる。
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マシュマロ。 - 月が綺麗ですねって、なんで気付かないんだろ〜〜。私も気付かない気がするけど… (2022年11月26日 17時) (レス) @page13 id: 5bbebede5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2022年11月20日 0時