排球部エースは転生少女《６》 (ページ22)

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◇リベンジは春にページ22

「話は聞いてます！前回の大会で決着がつかず、今回の山岳で勝負すると十回以上東堂さんから聞きました」

『スッゴい話してる』

私よりも話されてないけど、後輩にも話してるのか......。
いや、奥山君にだけ話してるのかも。チームとか関係なく個人での話ってしづらいのかもしれないけど、彼はそういうの考慮しないから。モテるんだよね.....。男子からも女子からも。

「王者として、エースクラマーとして、山岳リザルトをとるという事を東堂さんはしっかりとやり遂げます。でも、その中で総北の巻島さんと走りたいという思いを持っている。東堂さんにとってはその約束も大切なことは知っていますから！」

『.......ロードレースに絶対はなくて、でも、二人の約束が叶ってくれれば.....今日だけ叶ってくれると本当にｯ本当にｯ嬉しい.....!!』

「東堂君も.....勿論、巻島君も楽しみにしている」

電話はうざがられてるけど、でも、この二年、二人は勝負した。二人とも楽しみでインターハイの舞台で戦う事が二人にとって、大切で.....。

「.....インハイ、お疲れ様でした」

「『！』」

奥山の言葉に二人揃って隣を見た。

「かっこ良かったです！！.....って言ってもテレビで見ただけですけど」

『.....ありがとう』

「見てくれただけで嬉しいよ、ありがとう」

多分、チャリ部の練習があったのだろう。
尽八から「すまない！！行けなくて！！」と謝れたもの。彼らにとっては自分達のインハイの方が大切なので、応援してくれるだけで嬉しいし、有難い。来てくれなくても全然大丈夫。尽八にはベストコンディションでインハイに望んでほしいから。それに、福ちゃん達からも応援の言葉をもらっている。本当に嬉しい事だ。本当に.....友人には恵まれてる。

「.....春高、リベンジするんですよね？」

『勿論！負けて終わるなんて、悔しいからね！！』

「リベンジだよ！」

「(本当に湖羽先輩と千歳先輩は、昔から切り替えが早く勝利への思いが強い！！)」

今年のインターハイは、男子も女子も井闥山が優勝をとった。原作は、新山がとっているんだけど、若葉達の井闥山と準決勝であたり、井闥山が決勝に進んだ。原作が変わったことに気づかず決勝を戦い、閉会式後学校に帰ってミーティング中に千歳と二人「あれ？原作変わってない？」と思った。

　