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神「やァA」
神「先日はうちのが世話になったみたいだねェ」
貴「あら神威」
貴「おかげで様で不味いご飯をご馳走様」
無断で部屋に入ってくるなり、戦闘を誘う挑発的な団長2人の会話。
副団長2人は息が詰まった。
猩「A、…」
猩「ここで殺り合うのはァ…」
神「なァんだ猩覚」
神「幽閉されて丸くなったか?」
猩「そういう事じゃねェよ。神威」
顔を歪ましながら、図星の様に阿伏兎から書類を受け取る。
猩「わざわざ届けて貰って悪ィなァ」
貴「猩覚さん、幽閉されてたの?」
猩「あァ食いついちゃったよ」
猩「なんでそういう事だけちゃんと聞いるかなァ」
別に隠していたわけでは無い。海賊ならよくある話。
だけど、どうしてか血生臭い話をAには聞かせたくないと思うのは、やはり、見かけだけでもAが汚れ知らずに見えるからか。
貴「へェ、そうだったんァ」
猩「…なんだよ」
だが、当のAがニヤつく口元を隠さないでいるから、猩覚は直に考えを改めた。
貴「いやァ、それって」
貴「宇宙海賊でも手に負えなかったってことでしょ?」
貴「…心強いなァって思って」
Aが今までどう生きていたかなんて知らないが、宇宙海賊なんぞに辿りついてしまったのだから、きっと、”人に褒められる”ような事など、してこなかったのだろう。
当の昔にその手は”汚れている”。此処はそんな奴等ばかりなのだ。
貴「そうだァ、目標決ィめたァ」
貴「宇宙をしめようかな」
猩「…はい?」
貴「その為にはまず、」
貴「第七師団は潰さないとね」
猩「…ッはいぃぃぃぃぃ!?」
少しだけ沈んだ気持ちは、絶叫と共にどこかへ消えた。
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作者名:み子 | 作成日時:2016年7月26日 20時