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――― A、起きて
神「お迎えが来てるよ」
貴「んっ...」
遠くから神威の声が聞こえて
うっすらと目を開ける。
まだフワフワとした頭だけど
自分が寝ていたことに気がついて
自身を起こそうと体を伸ばした。
貴「...何してるの?」
ようやく冴えた目が
よく似た2人の捕らえる。
隣で神威が「マイペースだね」なんて言いながら
小さく跳ねたAの髪を撫でた。
黒「...っ気安いぞバカ提督」
白「その手をすぐさま離せ」
「「「 殺すぞ 」」」
キラリと刃を光らせて神威を威す。
だが、当然神威は気にもとめず、
終いには煽るように抱きついた。
神「眠たいね」
神「このまま2人でもっかい寝ちゃおうか?」
「「「 貴様っ!!! 」」」
まんまとその煽りに乗せられた黒葉と白葉。
ズカズカと部屋に入りAの腕を強く引いた。
黒「行きましょうAさん」
白「これ以上ここにいたらバカがうつります」
神「ハハ、失礼な奴らだなァ」
神「殺しちゃうぞ?」
穏やかでは無い空気にAが溜息を吐き
掴まれた手を無理やり振り払い歩き出す。
黒「Aさんっどちらへ!?」
白「待ってください」
白「僕達もご一緒に!!!」
貴「こなくて大丈夫」
貴「自分達の好きなところに行ってください」
貴「じゃなかったらその足は ―――---
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「何のためについてるの?」
「「 っ!!! 」」
黒「Aさん!!!」
白「思い出してくださったんですかっ?」
貴「さァーね?」
振り返りもせずに扉に手を掛けるA。
なんだか楽しそうな透き通るような声嬉しくて、
追いかけるように足が動いた。
黒「Aさん」
黒「僕達の向かうべき場所」
白「行きたい場所は決まっています!!それは、―――---
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「「「 貴方が居る場所が僕達の居たい場所です!!! 」」」
例え、アナタが僕達に心を許していなくとも
形だけの仲間であることが"今"は嬉しい。―――--- だから、
黒「Aさん」
黒「ずっとお慕いしております」
白「だから、」
白「ずっとお側に居させてください」
どうか、未来が動き出しませんように。
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神「...なァに、この噛ませ犬感」
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作者名:み子 | 作成日時:2017年7月13日 20時