白い布と私と愛。#2 Y.Hikaru&I.Kei (ページ12)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:6,435 hit

#52 ページ12

ピンポーン♪

明るくなったのは目の前のインターホン。
私が鳴らした張本人。

そしてドアからでてきたのは……

「……久しぶりだね。

早苗。」

早苗に私は会いにきた。

あの頃から見た目は変わらない早苗に。
あの頃から変わってしまったのかな？早苗は。

全部私のせいだよね？ごめんね。
だから謝りに来た。

早苗「……どうしたの？Aもう会わないって言ってたよね？

しかも電話で。急にさ今まで何も無かったのに……」

「ごめん！」

早苗「え？は？」

「私が悪かった。

嫌がらせ的な紙とか写真とか私のマンションのポストに入れてきてたの早苗だよね？」

文字。
あの文字は早苗の字。

監視カメラで見た犯人の見た目。服装。
あの見た目と服装は早苗のルックス。

……だよね？
分かったよ。やっと。

「そう、なんだよね？」

早苗「……うん。そうだよ。」

足が崩れそうになる。
涙が溢れそうになる。

分かってはいたけどやっぱり親友にそんなことされていたと考えるとショックで堪らない。

少しでも少しでも、違うことを望んでいた。

「ど、うして？早苗？」

早苗「…ごめん。帰ってくれる？」

バンッ！！
そんなような大きな音を鳴らしてドアを閉められた。

ドアの前で独りぼっち。少しでも強くなりたい。

そう思いながらも弱くて弱くて仕方がない私はまた泣いてしまう。