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光「やっぱ、なんでもない!お幸せにね。
伊野ちゃんと。」
「あ、はい。」
……なんか光くん変。
やっぱり体調悪いのかな。大丈夫かな。
それとも、嫉妬してる?私に。
もしや、いのひか?ひかいの?そういうやつ?
ファン得なやつ?
……そ、そんな訳ないよなぁ。
完全友達感強いし、光くんには薮くんが居るし。
やっぱり、こういう立場になってもファンはファン。
ヲタはヲタ。
こういう考えに行き着く。
なんて、冗談なんだけどさ。
でも光くんがなんか変なのは、冗談でもなんでもない。
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家に送って貰って、私の家に慧くんと一緒に帰ってきた。
同棲してるっぽくてテンションが上がる。
でも、さっきの光がやっぱり気になって……
光くんのことを考えていると
慧「ねぇ、何今考えてる?」
そう、鋭い質問をされる。
頭がいいってこういうことなのかな。
「あのね。今日光くんなんか変じゃなかった?」
慧「……光の事考えてたんだ。
今ぐらい俺のことだけを考えてよ。」
「で、も……ん、んんんー」
そう言われた瞬間。かぶりつくようなキスをされた。
慧「…………バカ。
めっちゃ可愛いね。A。」
さっき悩んでたことも全部吹っ飛んでいくくらいに伊野尾くんのキスは気持ちが良くて。
胸が押し潰されそうになるくらいに、伊野尾くんから呼ばれる下の名前の呼び捨ては、自分の名前かすら疑った。
人生で異性に下の名前を呼び捨てで呼ばれることなんてなかなか無い。
だからこそ
「もっかい。もう一回、私の名前呼んで?」
そう、
慧「好きだよ。」
呼ばれると
慧「A。」
嬉しくなる。幸せになれる。
「ふふ、慧。ありがと……私も好き、だよ?」
こんなことだって恥ずかしくていつもなら絶対言わないのに言ってしまう。
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作者名:ユウキイハ | 作成日時:2019年1月13日 23時