××p.ある日の贈り物(1) ページ46
【 どこからか切り取られたページのようだ ▼】
12月24日の寒空の下で僕はコンビニで買ったペットボトルの温かいお茶を飲みながら、ぼんやりと夕方の街並みを眺めていた。
家族や恋人達が賑わい、キラキラと光輝く美しいイルミネーションが視界を彩る
綺麗に磨き上げた宝石に光を充てた様で本当に綺麗だ
また所々に置かれている飾りが付いた小さいモミの木や可愛らしく作られているリースが、もうクリスマスなのだと実感する
＿＿＿＿＿と、言っても僕には特に関係無い話なのである。
クリスマスだからといって友達とパーティーとか恋人と一緒に……なんて事も無い。
別に友達がいない訳では無いのだが、その友達は予定があるから一緒に遊べないだけだ
恋人に関してはそもそも居ない！！
大人なったら自然と出来るものだと思っていたがそんな事は無かった！ﾁｸｼｮｳ！
ならば、家族と一緒に過ごせば良いと普通は思うだろうが残念な事に一人暮らしである
家で帰りを待っている人間などいない！
あぁ……自分でそう思ってアレだけど悲しくなってきたぞ
さっさと家に帰って何かしよう。
きっと普段と変わりない日だから。
◆
A「ただいま〜」
家の中に入り玄関の鍵を閉めて部屋の電気をつけようと上がろうとすると至近距離で「メリィ〜〜クリスマ〜〜ス！」と声が聴こえ心臓が飛び上がり腰を抜かす。
すると、男性の声で「情けねぇな〜」とケタケタと笑っている声が聞こえると同時に明かりがつき、僕を驚かした犯人の姿が現れた
A「む、虫歯伯爵か……も〜！驚かさないでよ！心臓に悪いじゃないか！！」
虫歯伯爵「暗い顔をしていたから脅かしたまでよ」
フフンと得意げに笑って彼は言うが意味わからん。
こいつの思考回路がどうなってるのか1回見てみたいと時折思う
僕は暖房器具に電源を入れて外で冷えた身体を暖める
A「そういえば、何で僕の家に居るの？」
虫歯伯爵「ん？近くでやる事があったついでに顔出しに来たに決まっている」
僕は気になり「ふ〜ん、やる事って？」と聞くと虫歯伯爵は誇らしげに「そりゃあ、子供達を虫歯にする事だろうが」と言い、透かさず「さ、最低だ！！悪魔かお前！？それクリスマスにやる事かよ？！」と言い返した
虫歯伯爵「ふふふ、褒めたって何も無いぞ？」
A「褒めて無い！褒めて無い！！」
まったくなんてえげつない事をしやがる……
クリスマスに虫歯でケーキとかの美味しい物が食べられない子供達の事を考えてみろ
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ソルべ(プロフ) - あめらぴさん» 評価やコメントなど誠にありがとうございます。好きと言われて嬉しい限りです！執筆の励みとなり、次をなるべく早く上げれるように頑張りますね。 (2022年7月29日 2時) (
レス) id: c758b8aa54 (このIDを非表示/違反報告)
あめらぴ(プロフ) - 夜遅くに突然すみません。好きです。物語の展開から主人公の心情、恐怖の感覚や焦燥が本当にお上手に書かれていて一気読みしてしまいました…キャラの口調も性格を理解した上でのもうに見えて、もうなんか凄く好きです……… (2022年7月28日 2時) (レス) @page6 id: 0688156f54 (このIDを非表示/違反報告)
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