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46時間目 ページ47

朝、私はいつも起きる時間よりも早く目覚めた

理由は単純で寝苦しかったから…である

「んんぅ…?」

なんとか寝返りを打つと目に映ったのは黒と肌色

見上げると安らかに寝ている天馬の顔が近くにあった

一瞬此処は自分の部屋なのか疑ったが確かに自分の部屋だ

寝惚けて間違えたのかなぁ?と思い彼の頰にそっと起こさない様に触れた

きめ細かな肌に少し妬ましいけど何故だか愛しさと懐かしさが募る

脳裏に蘇るのは夢の中で不敵に、だけど幸せそうに笑うあの人

名前、名前は確か……

「––––…?」

紡いだ名前は音にはならず空気に溶けていく

それにため息をつき起き上がろうとした瞬間、腕を引っ張られ視界が反転した

そして映ったのは天井と不機嫌な天馬の顔

「て、天馬?」

私は押し倒された事に戸惑いつつも天馬の名前を呼ぶと彼は口を開いた

「誰だ?そいつは」

「は、い?」

冷たく低い声にビクついた私だが質問の意味を考える事数秒

恐らく夢の中のあの人の名前を紡いだ時、天馬は既に起きていたのだろう

1人で納得していると天馬の顔が近づいて来て私の首筋に顔を埋め舐めた

「ひぅ‼なっ、何して…⁉」

「んん?…虫除けに決まってんだろ?」

天馬がそう言った瞬間チクリと痛みが走り小さな悲鳴を上げた

それが二回ほど痛みが走り私は天馬の質問に答える事にした

「小さい頃から見てる夢に出てくる人の名前なの」

「夢…?」

首を傾げる天馬に私は頷き見下ろす彼の頰に手を当てた

「多分千年前の京都で『私』は『銀色の鬼』と一緒にいて…時々『私』の家に来てくれる人の名前。さっきその人と天馬が被って見えた」

「その時抱いたのは懐かしさと愛しさ。『私』はその人の事好きだった…と思う」

好きだった、じゃない。夢の中の私は狂おしい程あの人の事を愛していた

だけどその愛はあの人だけじゃなくて他にも向けていたと思う

ふと天馬の方を見ると何やら深刻そうな顔で何かを考えており私は何かまずい事言った?と心配になった

私の視線に気付いた天馬は私の上から退き起き上がらせた

「準備しなくていいのか?」

「わっ⁉もうこんな時間⁉」

時計を見ると準備しないとまずい時間でクローゼットから制服を取り出す

天馬は首筋のソレ隠すなよ、と告げて部屋から出て行った

「首筋のソレって何?」

私は疑問に思いつつ制服に手を伸ばしたのだった

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設定タグ:双星の陰陽師 , 暗殺教室 , 混合   
作品ジャンル:アニメ
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恋する石ころ - キャー!!面白くなってきましたね!!!!!続きがとってもとっても楽しみです!待ってます!! (2017年10月22日 0時) (レス) id: d59afee0d8 (このIDを非表示/違反報告)
十夜 - とっても面白くて大好きです!頑張ってください! (2017年10月21日 1時) (レス) id: 8fd261922c (このIDを非表示/違反報告)
003414a(プロフ) - めっちゃ面白かったですいままでにない新鮮な感じがあって、天馬様もカッコよかったです!これからも頑張って下さい! (2017年10月19日 22時) (レス) id: 484bf477b6 (このIDを非表示/違反報告)
momo - この作品、面白いので大のお気に入りです。更新頑張って下さい。 (2017年10月19日 21時) (レス) id: 07cd81f65c (このIDを非表示/違反報告)
氷空竜 - 夢主は戦えますか?続きが楽しみです! (2017年10月11日 18時) (レス) id: 679ef415fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:永遠 | 作成日時:2017年8月6日 23時

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