元妖怪の主と孫 (ネタ帳9) ページ23
(冒頭)
浮世絵町にある、とある日本家屋に一人の少女がいた
少女は桜がよく見える縁側に座って一人、眺めていた
そんな少女に近付く幼子が一人…
「お狐さま、お狐さま、何してるの?」
「んー?縁、もう寝る時間だよ?」
「お狐さま、お狐さま、何してるの?」
縁と呼ばれた幼子は問いかけを無視して再度お狐さまと呼ぶ少女に話かけた
少女は苦笑して縁を膝に乗せ、彼女の髪を撫でた
「夜桜見物だよ。一年中咲いてるけど春に見るのは格別だなぁってね」
「お狐さま、縁はお酒が飲みたいです」
「縁にお酒は早いから甘酒ね。今お雪ちゃんに頼んでるから」
「お狐さまは縁が来るのが分かっていたのですか?」
「さぁ?どうだろうねぇ」
少女は小さく笑い、桜を見上げた
暫くそうしてると廊下が軋む音が聞こえ、音が聞こえる方を見ると白い着物を着た少女がお盆を持って此方に向かっているのが見えた
「お雪ちゃん、待ってたよ」
「全く明日も学校なのだから程々にした下さいね」
お雪と呼ばれた少女は盆に乗っている小さなマグカップを縁に、盃を少女に渡し、自分は徳利を手に取り少女の隣に座った
「あれ?お雪ちゃんお酌してくれるの?」
「これから忙しくなりそうなので…その代わり程々にして下さいね」
お雪の問いに少女は口角を上げると風が吹き、桜が少女を隠してしまう
晴れる頃には少女の姿は無く、代わりに誰もが見惚れるほどの美女がそこにいた
「それは無理だよ。私達『妖怪』は夜になると血が騒ぐからね」
「ほんと困ったお方です…。ですが」
お雪はそこで言葉を切ると目を閉じるが直ぐに目を開け
「そんな貴女こそ付いていきたいと思ったのですよ『総大将』」
お雪達の後ろには人間には見えない
そう、この家は普通の家では無い
この家に住むのは、ほわほわした騙されやすそうな夫婦とその娘の少女、そして沢山の妖怪達
何故妖怪が住み着く様になった理由は至極簡単、そこに少女がいるからである
その少女は普段は普通の少女だが、彼女の前世は普通じゃない、規格外なものだった
少女の前世は狐の大妖怪で百鬼夜行の主だったのだ
その時、彼女に惹かれた妖怪達は彼女を追いかけこの家に住み着く事になったのである
これは百鬼夜行の主だった少女と、百鬼夜行の主になろうとしている大妖怪の孫である少年の物語だ
元妖怪の主は許嫁 (ネタ帳9)→←歌姫とハンター (ネタ帳9)
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マリコ - 名探偵コナン&セーラームーンアニメは天王はるかさんの弟設定とはるかさんに恋をしてそれから歩美ちゃんより幼い中学生ヒロインを幼児化とセーラー戦士に変身してそして志保ちゃんとヒロインと新一君の正体もセーラー戦士の皆に秘密を守って貰うお話を見せてください。 (2019年1月17日 23時) (レス) id: 1559495474 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:永遠 | 作成日時:2019年1月14日 23時