九枚 ページ10
『お姉ちゃー……』
驚きで言葉が止まってしまった。
及「え！？」
『ナンパですか！？』
そう言いながらお姉ちゃんと及川さんの間に滑り込む。
なお、お姉ちゃんは驚いている。
『駄目です！他を当たってください！』
及「えーっと、お姉ちゃん？」
『そうです。だから手(ムグッ』
潔「この子に手、出さないで下さい」
口を塞がれたかと思いきや、今度は耳を塞がれた。
潔「もし出したら……【自主規制】」
及川さんがぞっ、として腕をさすった。
かくいう私も軽く震えている。何故かって、塞がれても聞こえたからだ。
『お、お姉ちゃん……
……カッコイイね！』
及「そっち！？怖いじゃなくて！？」
『はい！だってカッコイイじゃないですか』
及「今のが！？」
するとお姉ちゃんが私を引っ張りだして、及川さんの方へ振り向いた。
潔「さっきの、本気なので」
その言葉に及川さんは再び腕をさする。
何もしなければ、お姉ちゃんも何もしないから大丈夫なのに。
『あっ、ちょっと待って。及川さん、さっき無視してすいませんでした』
及「！うん、いいよ」
私はペコッと頭を下げてから、歩き始めた。
＊
潔「偉いね、ちゃんと謝って」
お姉ちゃんに頭を撫でられる。
『そうかな。あ、試合勝ったね！おめでとう！』
潔「ありがとう」
『あのー、何だろう。速いやつ、凄かった！』
潔「速攻ね。期待の一年だよ」
『おぉー……ん、お姉ちゃん、部員の人が呼んでるよ』
少し離れた所から清水ー、と呼ぶ声が聞こえた。
私が引き留めちゃったかな。
潔「じゃあ行かなきゃ。A、今日の帰りは？」
『これからかるた会行ってくるー』
潔「そっか、気をつけてね」
『うん。あ、日向君におめでとうって言っておいて！』
潔「分かった」
「お、いた……あれ、昨日の……」
遅かったのか、校舎の裏から昨日会った部員さんが出てきた。
『こんにちは。試合、おめでとうございます！』
「あぁ、ありがとう」
潔「それじゃあA、気をつけてね」
『それ2回目……ばいばーい』
〜〜〜〜〜〜〜〜
No side
澤「清水って、少し過保護……じゃないか？」
潔「そんなことない」
菅「いや、あるべ」
潔「ない」
菅「えぇ〜」
澤「……仲良いんだな」
その言葉に潔子は顔を明るくさせる。
潔「うん」
「「(妹大好きか！)」」
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藍原(プロフ) - 返信が遅れてごめんなさい！ 読みやすいと言って頂けて本当に嬉しいです(^^) コメントありがとうございます！！ (2019年4月10日 20時) (
レス) id: 29ee75d256 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずみかん(プロフ) - すごく面白かったです！すごく読みやすくて、楽しく読まさしてもらいました！ (2019年3月19日 10時) (レス) id: 0f93b089e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍原 | 作成日時：2018年2月6日 18時
