六枚 ページ7
恐る恐る、烏野高校の中へ入る。
夕方だからか、門の辺りに人はいない。
このまま誰にも見つからないように、お姉ちゃんのいる所へ行こう。
お姉ちゃんて確かバレー部のマネージャー、だったよね。
……バレーってどこでやるの？
初歩的な疑問が頭に浮かぶ。
そうだ、夏帆ちゃん(友達)はバレー部だった。それで、部活に行くときは……
"夏帆「もう体育館に行くね」"
って言ってた！
体育館だ！
こういう時って記憶力が頼りになるな〜。
記憶力が良いのってやっぱりかるたのおかげかな。
かるた、ありがとう！
と、心で感謝していると、見慣れた後ろ姿を見つけた。
その姿を見た途端、一気に安心する。
『お姉ちゃ〜ん！』
私は走り寄って行く。
するとお姉ちゃんは驚きながら振り向いた。
潔「えっ、A！？」
『あ、あのね……鍵が』
説明しようとした声は、後ろからの呼び掛けによって消えた。
「おーい、清水ー？」
潔「ごめん、ちょっとまって！」
お姉ちゃんはそれを待ってもらおうとする。
『そこまで緊急事態じゃないから、行って良いよ』
「どうかしたー？って、清水が2人！？」
潔「うん2人」
問いかけに答えているようで答えられていない。
『だからーお姉ちゃんは行って良いよ』
「お姉ちゃん？ってことは、清水の妹？」
やって来た、優しそうな人に聞かれる。
『そうです。お邪魔してごめんなさい』
「なんだ、びっくりした〜」
潔「……もしかして、鍵忘れた？」
『えっ！なんで分かるの！』
潔「Aのことだから」
「お、おぉ……。あっ！休憩だから早くしないと……でも清水、来れるか？」
潔「うん。A、すぐ戻るから待っててね。ちゃんとここにいるんだよ？」
私は幼稚園児とでも思われているのだろうか。
『動かないから大丈夫！用事終わらせてから来てね』
そしてお姉ちゃんは急いで、その優しそうな人と体育館へ入っていった。
かと思いきや、
3分足らずで出てきた。さらに入り口で何人かが覗いてる……。
『早くない？』
潔「Aを待たせられないから」
い、いけめん……！
だけど、部活を優先してほしい。
『で、では鍵をください』
潔「ねぇA、家までの道分かる？」
『……うん！』
潔「わからないでしょ」
『うぅ。でもなんとか帰るよ！』
潔「危ないからダメ。だから、私が帰るまでここで待たない？」
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藍原(プロフ) - 返信が遅れてごめんなさい！ 読みやすいと言って頂けて本当に嬉しいです(^^) コメントありがとうございます！！ (2019年4月10日 20時) (
レス) id: 29ee75d256 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずみかん(プロフ) - すごく面白かったです！すごく読みやすくて、楽しく読まさしてもらいました！ (2019年3月19日 10時) (レス) id: 0f93b089e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍原 | 作成日時：2018年2月6日 18時
