三枚 ページ4
初の登校日を終え、今はかるた会にいる。
和歌研究会は、うん。
和歌研究会だけど、そうじゃなかった。
先生に入学式の感想を聞かれ、凹みながら答える。
『違ったんです。どこでもいいからとりあえず入っとこうみたいな感じだったんです。』
先生「そうかそうか。それは残念だね」
志穂「きっとそんなもんよ。本気でやるところは少ないと思うな」
感想を聞いていた志穂さんが言う。
志穂さんはA級で、よく練習相手をしてもらっている人だ。
『楽しみだったのに……』
ガクリと項垂れていると、梨理華ちゃんがやってきた。
梨理華「Aちゃん！梨理華とやって！」
『はは……梨理華ちゃんが眩しい……』
梨理華「？」
志穂「ちょっとね。Aちゃん凹んでるけど気にしちゃダメよ」
先生「ほら、やるなら早く始めなさい。」
そう言われ、私たちは札の準備を始めた。
＊
家に帰ってきた。
家のドアを開けると、リビングからパタパタと足音が聞こえてくる。
潔「おかえりA。学校どうだった？」
そう言うのは私のお姉ちゃん。
私と違い、家の近くにある高校に通っている。
『ただいま。お姉ちゃん、先に手洗ってくるね〜』
潔「うん。カバン持つよ」
ほら、とお姉ちゃんは催促してくる。
これに甘える事にして、私はカバンを渡した。
＊
話をしながら、一緒に夜ご飯を作る。
『でね、部室棟がわからなくて迷ってたら黄色い声集団に出会ったの』
潔「黄色い声集団……？」
『うん。中心にいた人は知らないけど、キャーキャー言ってる人達がいて、背中押されて転んだ』
潔「転んだ……？やっぱり、うちの学校に来れば良かったのに。今からでも遅くないよ？」
心配そうにこちらを見てくる。
だいぶ話が飛んだなぁ。ただ転んだだけだよ？
『だから、お姉ちゃんと同じ学校じゃお姉ちゃんに頼っちゃうからダメなの！』
潔「頼って良いのに……。何かあったら言ってね？」
『何もないから大丈夫です！それより、お姉ちゃんはどうだった？後輩増えた？』
潔「うん。4人だったかな。まだ会ってないけど」
『そうなんだ〜』
潔「はい、出来た。A、お箸並べて」
『はーい』
夜ご飯はハンバーグです。まる。
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藍原(プロフ) - 返信が遅れてごめんなさい！ 読みやすいと言って頂けて本当に嬉しいです(^^) コメントありがとうございます！！ (2019年4月10日 20時) (
レス) id: 29ee75d256 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずみかん(プロフ) - すごく面白かったです！すごく読みやすくて、楽しく読まさしてもらいました！ (2019年3月19日 10時) (レス) id: 0f93b089e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍原 | 作成日時：2018年2月6日 18時
