女優であるシゲの妹がアイドルに恋をした【Y.T】2

Chapter【55】 ページ20

「愛しくてEMMA EMMA EMMA オマエは悪い女」









ああ、私の目にはずっと祐也だけが映っている。









祐也は、30代になって前より更に色気が増して…大人って感じになっている。









そう感じる程、なんだか自分が子供に思えてきてしまって。









だけど、もうあの頃の私じゃない。









私だって、大人になった。









だけど、いつまで経っても祐也が忘れられない。









こんな私は、多分これからもずっと祐也に片想いしていくのだろう。









だけど、見ててね祐也。









他の女の人を好きでもいい。









お願い、今日だけは私を見ていて。









『えー続いてのアーティストはなんと…今話題沸騰中の女優、加藤Aさんです!』









「よろしくお願いします」









私は、スタンバイのためにステージに上がる。









そして、ピアノを弾きながら歌うため、ピアノの前に座る。









この曲は、自分で初めて作詞作曲した曲。









手の届かない人へ片想いをしている少女をテーマにした曲。









私から、祐也への気持ちを綴った詩。









祐也に、届いてほしい。

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