ただ、愛がほしいだけ【マサイ】 (ページ12)

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感情に任せて家を飛び出てしまった

歩く途中に気付いたが、家の鍵は私が持ってる

マサイさん、どうするかな…

開けっ放しでも全然いいけど

そんなことも考えられるくらいに余裕は出来たが

さっきマサイさんに言われた言葉はグサッときた

核心を突かれた、というか

もちろん良くないことはわかってる

でも、裏切られるよりマシ

学生時代、一度だけ彼氏がいた

告白されて、仲良く過ごしていた

とても楽しかったし、幸せだった

"愛"を感じた

はずだったのに

『あぁ、あいつ？遊びだよ。本気になるわけねぇじゃん』

あぁやっぱり…愛なんてなかったんだ

その彼とはキスもしてなかったし、手を繋いだ程度だった

そしてまた愛を感じてしまったのは大学4年の時

遊びに誘われただけだった

でもその彼があまりにも優しいから

その行為に愛を感じてしまった

遊びだとわかっていても

私から連絡することはない

彼が求めてくれる時だけ

なんて、都合のいい女になって

私は愛を感じた

こんなことマサイさんが知ったら軽蔑するはずだ

いや、複数人と関係を持ってることを知られた時に軽蔑されると思ってた

マンションの下で会った時、

何も言わなかったけど、見ていたはずだ

だから、いろんな奴って言い方を…

でもマサイさんは態度を変えるなんてことなくて

同じように接してくれてる

これがマサイさんの優しさ、だよね

マサイさんが彼氏になってくれたら

私、幸せになれそうな気がする____

なんてことが頭を過ぎったが、

私みたいな汚れた子じゃダメだ

お似合いなんて言葉は程遠い

このままで、いいよね

自分に言い聞かせて

また違う彼との待ち合わせ場所に到着した

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