彼女の嫌がらせを一週間我慢する話【爆豪勝己】

Sunday ページ9

「殺す気かよ」

ベッドの上でゴホゴホとむせる俺を見ながら何食わぬ顔でおはよう、と朝の挨拶をしてくるA。寝ている俺の口と鼻を塞いで起こすという斬新な手口には最早感動する。

「今日で最終日だね」
なんだか名残惜しいなあ、と寂しそうに頬杖をついているがこっちはたまったもんじゃない。

「でも安心して、もう機械も作ってないし大掛かりな嫌がらせは残ってないから ！」

その発言に耳を疑う。鼻筋がスラリと通る整った顔を凝視するかそのどこか余裕の笑みから考えを読み取ることはできなかった。

「じゃあ今日は何すんだよ」
そう問うと待ってましたとばかりに鼻を鳴らす。



「ルール、覚えてる ？」
「あ" ？」

眉を顰めると、だーかーらと語尾を伸ばして俺の頬をつつく。2人で決めたでしょ ？と言われ、そういえばそんな事がした覚えがある。

「その1つ目、暴力禁止と ？」

続きを言えとばかりに語尾を上げ、俺に向かって手を差し出す。確かその続きは、
「手を出すのは禁止」

そう返すと満足そうに微笑まれる。
なんとなくコイツの考えが読めた気がする。




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「マジか」

これはもしかしたら、一番厳しい戦いになるかもしれねえ。

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