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Friday ページ7

「おかえりなさいませご主人様」

「...気色わりい」

白を基調として黒のレースを所々に散りばめ、それでいてフリルの主張も強すぎないメイド服を着たAは頬を膨らませる。ついつい意地を張って悪態をついたが、正直かなり理性がしんどい。こういうプレイもアリだなと頭の隅に置いておこう。

「んじゃ、いっくよ〜 !」

待て、何をだ。


俺の言葉なんて聞く気は無い、如何にもな赤いボタンに勢い良く手を叩きつけるA。

〜♪
そしてゆったりと流れ始める音楽。


「...何で」
「クラシック」

「話聞けよ」
「クラシック」

「飯は」
「クラシック」


会話が成立しねえ。
クラシック星人に退化したらしい。

「あ、防音はやっといたから」

その前になぜクラシックなのか、説明する気は無いのか。防音対策だってそう簡単に出来るものではないがそのスケールのでかさには慣れてきつつある自分がいる。






部屋は相変わらずクソナードだらけで片付ける気は無いらしい。そんな部屋でオーケストラの盛大な演奏が流れ続けるという不気味な現象。
よく見るとフィギュアやぬいぐるみには器用にもレースが付けられている。心の底から趣味悪い。

「オイ、これいつまで流すんだ」

何事も無いかのように麻婆豆腐(甘口)をつつくAに試しに聞いてみると、ずっと と返される。
マジか。
お行儀良くしろだなんだの言われそうな俺の嫌いな堅苦しい雰囲気によくありがちな音楽に舌打ちを贈ろう。



因みに今日の夕食は中華。
メイド服まで着てクラシックを流して中華を選ぶ詰めの甘さに心の中で微笑んだ。







寝室のドアを開けると既に小さく寝息をたてているA。大事な彼氏様が来るまで待ってろよ、と溜息を漏らしながら一歩踏み出す。

「ッ眩し、」

「はァ ?!」


何か大きな光を放つものに照らされて目をすぼめれば、すぐにそれは俺の前を通り過ぎる。先程まで電気は消え、モノクロの雰囲気が漂っていた寝室は今や色とりどりな光が踊るディスコと化している。

そう、俺が1歩を踏み出した瞬間センサーかなにかが反応して天井に吊るさがる大きなミラーボールが動き出したのだ。

Aの独占していた布団に潜り込み、目を閉じてもチカチカと眩しい光は止む気配がない。しかし、隣で寝返りを打ち俺の腹へ足を乗せてくる奴は起きる気配がない。






「だァァクソッ」

.



.



.

____あの日のかっちゃんは目の下のクマでいつにも増して迫力があったよ、と後に緑谷は語る。

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小桜(プロフ) - イタズラされるかっちゃんの姿は新鮮で、とっても面白かったです! (2021年9月17日 7時) (レス) id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
エヴァン - 面白かったです!! (2019年12月6日 0時) (レス) id: 45eedb7288 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - 花帆さん» そう言っていただけると頑張った甲斐があります、、!!最後までお読みいただきありがとうございます! (2019年7月21日 9時) (レス) id: 398f10c90b (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 彼女の悪戯に耐えるプロヒーローかっちゃんが新鮮で面白かったです(o>ω<o)完結おめでとうございます! (2019年7月21日 2時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - 大変遅れたコメ返し申し訳ありません、、 (2019年7月15日 21時) (レス) id: 398f10c90b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:eyeヾ(ö?&lt;?)。?? | 作成日時:2018年10月2日 20時

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