甘 っ た る い 【ヒロアカ】【短編集】

▽ ページ8

『なにそれ.....』


不意打ちはずるい。
おかげでじわじわと鋭児郎の色が伝染ってくる。






「なあ」

『何よ』


微妙な間が流れる。



「これって、いわゆる朝チュンか ？」









あー、と軽く相槌をうつ。
確かに二人で同じベッドの上で朝目覚めてはいるけど、朝チュンかと言われるとどうだろう。


『ちょっとだけ違う気がシマス』






やることやってないからね。

若干棒読みになってしまったが、そう伝えると彼は少し残念そうに唸った。

なんだその反応。









『朝チュン、したいの ？』





少し混乱して、こんなことを口走った。

気づいた時既に遅し。
やばいと口を手で覆う私を鋭児郎は少し驚いたように凝視していた。




そして暫く何かを考え込んだ末、すごく真面目な顔をして私に向き直る。








「.....今日の夜、空いてますか」








『.....はい』







後日談なのだが、この申し出は彼の人生の中でプロポーズの次に緊張した出来事だったらしい。





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切島くんお誕生日おめでとう ！！

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