邪魔が入らなかったら… ページ11
・
向「ただいまー！ あー、腹減ったぁ。 Aさーん、ふっかさーん」
唇が触れ合いそうになったすんでのところで、私たちはハッとなって互いに距離を取った。
なに、やってんの？
向「あっれー、Aさんおらんのん？」
康二くんが階段を上がって来る音がして、慌てて廊下に出ようとした時、別のドアが開く音がした。
目「おかえり、康二」
向「おん、めめぇ！ ちょー聞いてや！今日な、トーク上手くいかんかってん」
目「ふうん、まあ、また頑張ればいいじゃん」
目黒くんと康二くんの声が次第に遠ざかって行って、もしかして気を使わせたんじゃないかって。
それは辰哉くんも感じたのかベットから立ち上がって頭をかいて居心地悪そうに笑った。
深「…下、行こっか」
「う、うん」
あのまま、康二くんが帰って来てなかったら私たちはキスしてたよね。
辰哉くんは私を好きって言ってくれたけど、それはそういう意味と捉えていいのかな？
辰哉くんの背中を見つめながら階段を下りて、賑やかな声のするリビングに入って行く。
向「あ、ふっかさんおるやん！ なにしてたん？」
深「あーうん。寝てたわ」
直ぐに絡まれてる辰哉くんの脇を通り抜け、リビング側からキッチンへ入ると、隣に目黒くんが立って影がかかる。
見上げると、何故か難しい顔をしてる目黒くん。
「どうかした？」
目「邪魔しちゃって、ごめんね」
「え！？ いや、いやいやいや！」
目「あれ？ じゃあ上手くいったの？」
上手くいったってなにが？
ちんぷんかんぷんで、あたふたする私を覗く目黒くん。
目「え、だってさ。二人、両想いだろ？ だからいつくっつくのかなって」
「……は？ え、」
なに？ 私ってそんなに分かりやすいの？
頬を両手で包んで目黒くんとは反対側を向いた私の肩をポンポンとする彼。
なに？と振り返ると、ぴとっと人差し指が頬を包んだ手の甲に当たる。
目「もしかしてさ、遠慮とかしてる？ 俺たちに」
図星だった。
彼らはアイドルとしてようやくデビューして、これからって時に私が好きだなんて気持ちを持っていいわけないって。
「…邪魔、したくないなって」
なにかあったとして、私はなんの責任も取れないだろうし。
迷惑にしかならないじゃないかって。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4306人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆきんこ(プロフ) - みぃ。さん» みぃ。様、最後までお付き合いくださりありがとうございました！時々お待たせする事もあったのに、こうしてコメントもらえて嬉しいです。そうしですね(笑)最後はちょっと笑いに走ってしまいましたが、この方がなんか良いかなって思ってます(笑) (2021年3月14日 13時) (
レス) id: 29517f669c (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - ゆきんこさん、完結おめでとうございます！このお話、とても好きで更新が待ち遠しかったのを覚えています。最後はみんな巣立っちゃって、大きなお家に2人だけなのね、と思いきや。。。でも、素敵な終わり方でほっこりしました！ありがとうございました！ (2021年3月13日 10時) (レス) id: 59fd607722 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ふさん» ふ様、幸せのお裾分けできていましたか？だったら嬉しいですし、こうしてコメント頂けて私も幸せを貰ってます！どんな子達が入居しているかはご想像にお任せしますが、きっと可愛い年下くん達を日々甘やかしてるに違いありません(笑)最後まで有難うございました！ (2021年3月13日 8時) (レス) id: 29517f669c (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - MARIさん» MARl様、好きな作品と言ってくださりありがとうございます！やはり管理人さん宅は賑やかなのが良いかなと思い最後はラブコメ風に終らせてもらいました。どの子が入居したかはご想像にお任せします(笑)続編…今のところは考えてないですが機会があれば！！ (2021年3月13日 8時) (レス) id: 29517f669c (このIDを非表示/違反報告)
ふ - ほんわか、春のように暖かいぬくもりあふれた完結で、幸せのお裾分け頂きました！お疲れ様でした！どんなJrちゃんが入居してくれたのかもめちゃくちゃ妄想膨らみ、ほっこりました♪ラウと親子になってニヤニヤ☆ (2021年3月12日 23時) (レス) id: 3ae47a3069 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2021年1月19日 12時
