雷が起こした変化 (リク) ページ33
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朝から天気が悪くて、仕事に行く人達を送り出してから家事を済ませ早めに買い物をして家に帰ってきた。
ドサッ
「ふぅ、人数分買い込むと結構な重労働なんだよね」
テーブルに荷物を置いてトントンと肩を叩いた時だった、ピカッとキッチンの窓の外が光ったとほぼ同時にドドーンッと大きな音がしたのは。
「きゃっ!」
え、え、今の雷落ちた?
え、大丈夫?
キッチンの電気を付けようとしたけどつかない。
辛うじて見えるけど、夕方の家の中は場所によっては暗く危ない場所だってある。
ええ、どうしよ。
ブレーカーを見に行こうと玄関に向かっていたら、階段を下りてきた人影とぶつかった。
「うわっ」
「きゃっ」
ほら見えにくいってこうなるんだよね。
倒れかけた体を支えてくれたのは、翔太くん。
今日この家で唯一仕事が休みな彼だとは直ぐにわかったけど、
「部屋に居てくれて良かったのに」
「いやそうもいかないじゃん」
掴んでいた二の腕から手が離れて、翔太くんは玄関に向かう。
「ブレーカーってここ?」
「うん、届く?」
「一応」
翔太くんがブレーカーを上げ下げしてみるけど、やっぱり電気はつかなくて
、
「停電だな」
「だね」
復旧するまでどれくらいか分からないけど、その間この暗さは厄介だから物置に懐中電灯があったなーと物置に向かう。
「あった?」
「んー」
それこそ窓も何もない物置だから真っ暗で何処にあるか分からない。
確かこの辺の棚に……と、手をかけたら
棚の上にあったものがゴロゴロと音を立てて落ちてきた。
「危なっ」
「っ、」
咄嗟に頭を抱えて目を閉じるとドンッと体に受ける衝撃。
背中にも鈍く衝撃を受けたけど「いってぇ」と低く漏れた声に翔太くんは大丈夫か不安になった。
「翔太くん、大丈夫っ?」
「それはこっちの台詞だわ。Aさんは、大丈夫なの?」
「私は……うん、大丈夫」
私の上から退いた翔太くんは、「んだよコレ」って自ら体を盾にして受けた物を手に取った。
目を凝らして見てみる。
「これ、フィギュアの空箱じゃん」
「こっちはゲームの空箱」
「はあ、佐久間とふっか辺りか」
各自の部屋はそんなに広いわけじゃないから、収集癖のあるあの二人はよくこの物置に色んな物を持ち込んでるみたいで、この空箱たちもそのうちの一つだった。
「でも空で良かった」
「それな」
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ゆきんこ(プロフ) - まり姉さん» 教えてくださりありがとうございます(^^) (2021年1月19日 19時) (レス) id: 4f915fb25c (このIDを非表示/違反報告)
まり姉(プロフ) - ちょっとした変化の1ページ目の最後のとこが名前変換されてないですよ?? (2021年1月19日 18時) (レス) id: 632dd79117 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ふさん» ふ様。お返事が遅くなりすみません!そして、あけましておめでとうございます!どうぞ今年も宜しくお願いします(^^)のんびりスタートとなってますか、また楽しんでもらえるように頑張ります! (2021年1月8日 23時) (レス) id: 98ff3b079e (このIDを非表示/違反報告)
ふ - 明けましておめでとうございます♪今年も素敵なストーリー楽しみにしています(☆▽☆) (2021年1月6日 16時) (レス) id: 3ae47a3069 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - SACHIさん» ヤバいですか(笑)やばくなるように書きましたので、その反応が有難いです(o^^o) (2020年12月31日 9時) (レス) id: 98ff3b079e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2020年10月30日 10時