ちょっとした変化 (紫)/ リク ページ23
・
あれは数日前のこと、俺の中でちょっと気持ちの変化というものがあった。
その日は昼からの仕事だったからのんびり起きて目覚めの珈琲でもいれてもらおうかなって階段を下りて行く時だった。
Aさんが、阿部ちゃんに支えられながら階段を上がろうとしていた。
『 ふぁぁ、おはよー。てあれ? 阿部ちゃん、Aさんどうしたの?』
『 ふっか、おはよう。Aさん熱あるんだよ。だから部屋で寝かせようと思って』
『え、マジ?』
よく見れば顔を火照らせてぽやんとしてるわ。
大丈夫かと聞けば力なく笑う姿にキュッと胸が締め付けられた。
そもそもここから違和感があったんだよ。
『 阿部ちゃん頼んだよ』
『 うん、まあ俺もこの後出なきゃいけないから舘さんが今日はみててくれるよ』
『 だったら安心だわ 』
阿部ちゃんや舘さんに任せていたら大丈夫。
そう思うのに、仕事へ向かう足取りはどうしても重くて、仕事先でもまるで俺が熱あんじゃねえのってくらいボーっとしてた。
「深澤さん、スタジオ入りお願いします!」
「あ、はーい」
今日は一人だ。
深澤、しっかりしろ!と自身で気合いを入れたのにも関わらず、振られるトーク殆ど滑った。
なにやってんだか……。
次の仕事へ向かう車の中、スマホのメッセージアプリを開くと舘さんからメッセージが入ってた。
宮舘熱は高いけど、薬が効いたのか寝てるよ。
収録前に「大丈夫そう?」って送った事に対しての返信だな。
寝てる…か。
なんか買って帰ろうかな?
.
夜になって家に戻ると、いつもならAさんが「おかえりなさい」って出迎えてくれる。
それがないのって、こんなに寂しく感じるもんなんだなーって。
「ふっか、おかえり」
「ただいま。ど、様子は?」
靴を脱いでいたら二階から下りてきた舘さんと遭遇し、様子を聞けば「熱はひいたよ」て。
「そっか、良かった。あー、様子見ても大丈夫そ?」
「うん、寝てると思うけどね。俺これからお風呂入るから、ちょっと頼んでいい?」
「おう、行って行って!」
心做しか浮き足立って、俺は階段を上った。
コンコン
「……Aさーん、入るよ?」
寝てるからか返事はない。
.
4105人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆきんこ(プロフ) - まり姉さん» 教えてくださりありがとうございます(^^) (2021年1月19日 19時) (レス) id: 4f915fb25c (このIDを非表示/違反報告)
まり姉(プロフ) - ちょっとした変化の1ページ目の最後のとこが名前変換されてないですよ?? (2021年1月19日 18時) (レス) id: 632dd79117 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ふさん» ふ様。お返事が遅くなりすみません!そして、あけましておめでとうございます!どうぞ今年も宜しくお願いします(^^)のんびりスタートとなってますか、また楽しんでもらえるように頑張ります! (2021年1月8日 23時) (レス) id: 98ff3b079e (このIDを非表示/違反報告)
ふ - 明けましておめでとうございます♪今年も素敵なストーリー楽しみにしています(☆▽☆) (2021年1月6日 16時) (レス) id: 3ae47a3069 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - SACHIさん» ヤバいですか(笑)やばくなるように書きましたので、その反応が有難いです(o^^o) (2020年12月31日 9時) (レス) id: 98ff3b079e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆきんこ | 作成日時:2020年10月30日 10時