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深「いいも何もねえよ。なあ、みんな?」
最年長がメンバーそれぞれの顔を見る。
また頷き合う彼らは私を見て暖かい笑顔で包み込んでくれた。
「ありがとう」
阿「ああっ、Aさん泣かないで!」
佐「ダメダメ!女の子に泣かれると俺たち弱いんだって!」
「ふふ、女の子扱いしてくれるの?」
売れ残りの三十路女ですが。
ああダメだわ。こんなに優しくしてくれる皆がいるのに、まだまだ自分を下卑してしまう。
こんな自分が嫌で変わりたいのに!
向「よっしゃ!ほんならこれからタコパしよ!タコパ!」
渡「は、今から?」
目「材料は?」
宮「康二がやりたいって言うから仕事帰りに買い出しして来たんだよ」
岩「あ、だから二人居なかったんだ」
佐「タコパー!タコパー!」
阿「Aさんは、今日は何もしなくていいから俺たちに任せてね!」
康二君と舘様、そして無難な阿部ちゃんと「下僕行きまーす」と、佐久間君はキッチンへ消えていった。
残ったのは比較的落ち着きあるメンバーで、
岩「その前にたこ焼き器あんの?」
深「この前電気屋行った時に、いつかやりてえって康二と買ったやつある」
目「じゃあ、俺たちはその準備しよ」
リビングから出て行く時、ついでのように私の頭を撫でたり肩を叩いたりしていく三人。
ふふ、と思わず笑みが零れる。
渡「なあ、まだ好きだったりする?」
「え?」
一人残ったのは渡辺さん。
「……好きではないかな。でも好きだった人だから、どうしてか憎みきれなくて複雑かな」
渡「そっか。まあ、新しい恋愛でもしたら忘れられんじゃないの」
「新しい恋愛」
そんなこと出来るかな。
天井をぼーっと見上げていると、ボスッと隣が重みに沈んだ。
渡「候補ならいっぱいいるだろ?」
「……はあ、」
何処に?
首を傾げる私に、ブスって片方の頬を膨らませる渡辺さん。多分これを五歳児というんだろうか。
渡「俺ら別に恋愛禁止ではないから。まあ、色々大変ではあるけど」
「へえ、アイドルだから恋愛禁止かと思ってた」
渡「……意味分かってないよね?」
「?」
渡「まあいいけど。あ、それと、俺の事は翔太ね?」
突然隣に来たかと思えば今度は立ち上がって、見上げる私を見下ろす渡辺さん。
「しょうた、君」
渡「ん」
ぽりぽりと鼻先をかいて、彼もキッチンへと消えていった。
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ゆきんこ(プロフ) - まり姉さん» 教えてくださりありがとうございます(^^) (2021年1月19日 19時) (レス) id: 4f915fb25c (このIDを非表示/違反報告)
まり姉(プロフ) - ちょっとした変化の1ページ目の最後のとこが名前変換されてないですよ?? (2021年1月19日 18時) (レス) id: 632dd79117 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ふさん» ふ様。お返事が遅くなりすみません!そして、あけましておめでとうございます!どうぞ今年も宜しくお願いします(^^)のんびりスタートとなってますか、また楽しんでもらえるように頑張ります! (2021年1月8日 23時) (レス) id: 98ff3b079e (このIDを非表示/違反報告)
ふ - 明けましておめでとうございます♪今年も素敵なストーリー楽しみにしています(☆▽☆) (2021年1月6日 16時) (レス) id: 3ae47a3069 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - SACHIさん» ヤバいですか(笑)やばくなるように書きましたので、その反応が有難いです(o^^o) (2020年12月31日 9時) (レス) id: 98ff3b079e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2020年10月30日 10時