え、待って○○すぎ シリーズ番外編！！

#2 ページ21

「男よりカッコ良いってどうなんだよ…」


瀬見が苦笑しながらそう言って、白布は全くです、と心の中で同意した



「えっ、てことは、Aさんが今日試合出てくれるんですか！？」



五色が鈴川に詰め寄ってそう言い、鈴川は苦笑いを零す



『…うん、まぁ、そうなるか……』




「そういやぁ、鈴川Aだとバレるし、名前どうする？」



山形がそう言って、何人かが「ん〜…」と考える素振りを見せる

すると、ここまで一番ノリノリの天童が前に出た



「山田太郎とかでいーんでなイッ！？」



(誰だよ山田太郎)



天童の言葉に、鈴川は心底そう思った

何とも安易なネーミングセンスだ



『まっ、それでいーよ。そんじゃあ今日はよろしくな！』



「「「オッス！！！」」」




…その時、体育館入口付近から、大勢の足音が聞こえてきた


どうやら、練習試合の相手が到着したようだ




「「「お願いしやァア───スｯ！！！」」」




お互いにお辞儀をして、挨拶を交わす


体育館に入ってきた相手は大学生で、白鳥沢の面々を見るなり目を見開いている




「今日、ウシワカいないんだってさ」

「えっ、マジ？」

「それじゃあ…」


「ウシワカの代わりが、あの一番？」

「あんな奴白鳥沢にいたっけ…？」




相手チーム全員の視線が、鈴川に突き刺さる

鈴川は冷や汗が止まらない



(本当に、大丈夫だろうか)



ガタガタと震えながら、鈴川は白布の後ろに隠れた

視線に耐えきれない



「大丈夫ですか？Aさ…じゃ、なくて山田さん？」


『クッソぉ…、天童マジで許さねぇ…ｯ』



鈴川はキッと天童を睨んだが、天童は相変わらずのほほんとしている




「…まぁ、心配いらないですよ」



白布がそう言って、鈴川は彼へ視線を戻す



「毎日、練習してるじゃないですか。貴方のプレーを見たら、何も言えなくなりますよ」



強気な笑顔でそう言われ、鈴川は目を見開いた

…その後で、ふっと笑みを溢す



『そうだね、うん。ネット挟むからには負けないよ』



途端にいつも通りになった鈴川を見て、白布は安心したように笑った




『よしっ、そんじゃあ！──今日も良いトス頼むぜ、白布！』




すっかり選手モードに入った鈴川は、白布の胸に拳を突きつけて、爽やかな笑顔を見せた





(…ホンット、一々心臓に悪いなこの人)

#3→←#鈴川☆男装

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーキャラクター

赤葦京治

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す