え、待って○○すぎ シリーズ番外編！！

#4 ページ19

『……え？何で？？』



俺の言葉を聞いて、Aさんは不思議そうに首を傾げた



「Aさんは知らないかもしれないですけど、宮城県のバレー関係者でAさんを知らない人はいないってくらい注目されてたんですよ。そんな人が頑なにメディアに取り上げられるのを拒むから、みんな直接試合を見に行くしかなくて」



「むしろ、取材を受けてた場合よりもワーキャー言われてたかもしれないですよ」


『えぇっ！？！？…ま、マジか……』


Aさんが心底驚いたように目を丸くしている

やっぱり自覚なかったんだな…




「…だから俺も、たまたま時間があったので、貴方の試合を見に行ったんですよ。どんな選手だろうって」




ただの興味本位だったかといえばそうだと思う


だけど俺は、今でもあの試合を見に行って良かったと思っている




「──Aさんが何回もメディアに取り上げられるような人なら、きっとあの試合、見に行ってなかったと思います。そうだとしたら、もしかしたら今みたいな状況にはなってなかったかもしれない。だから、良かったです」




つい口角を上げてそう言うと、Aさんは目を見開いた後、ふはっと吹き出した




『…私にとっては嫌な思い出でしかないあの試合を、見られて良かったなんて言われるとは』




『──やっぱり、白布君には敵わないなぁ…』




そう言って、Aさんが綺麗に笑うから、俺の頬は赤く染ってしまった





『それじゃっ！IHで大活躍する為にも、もうひと頑張りしましょうか！』



「──はい！」




俺とAさんは立ち上がって、またコートの方へと向かった


IHまで、もう時間は無い




この時の俺は、この自主練期間が終わった後の事なんて、何も考えていなかった













白布賢二郎★自主練【END.】

#鈴川☆男装→←#3

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーキャラクター

赤葦京治

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