14話 ページ14
特にこれといって詳しいことは言わなかった
ただ「中学の時」と言われても、何のことか分からないのが普通だ
そもそも、英太と私は出身中学が違う
…まず最初に、ウシワカとの会話で、私が"バレーをやっていた"ことに、驚くべきはずなんだ
けれど、そこに驚きを見せた部員は、あの場に誰一人としていなかった気がする
……それって、つまり…──
「っ……、……えっと……」
英太は苦虫を噛み潰したかのような顔をして私から視線を逸らし、口を噤んだ
……やっぱり、そうなんだ
まぁずっと、おかしいなとは思っていたけれど
『何で知ってるんだか。そんな顔するってことは、試合も見られてたんだろうし、嫌だな〜。
……醜かったでしょ?』
頑張って笑顔を作ったつもりだけれど、今の私はきっと、上手く笑えていない
そんな私を見て、英太は目を細め、唇を噛んだ
「そんなわけねぇだろ!!お前は…!…カッコ良かったよ…ッ」
……どうして、英太がそんな悔しそうな顔をするのだろう
全部、私の問題なのに
「お前が白鳥沢に来たって聞いた時は驚いたし、二年で同じクラスになって話しかけに行ったのも、少しでも近づきたかったからだ。
俺はお前のことずっとすげぇと思ってるし、尊敬してる!お前のバレーだって好きだった!
……だから、頼むから、俺達と一緒に、バレーを楽しんでくれないか……?」
……ねぇ、英太、
泣きそうな顔でそんなこと言うのは、ズルいと思うな
嬉しさと罪悪感に、襲われるよ
…私はそんな、大層な人間じゃないんだから
黙ってそっと、英太の両手を握った
「 ! 」
驚きを見せた彼だったが、黙って握り返してくれる
……何も言うことはできなかった。きっと今、言えるべきことではないから。
私は黙ったまま、只々英太の手を握っていた
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーキャラ
白布賢二郎
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クッキー(プロフ) - Ruuさん» 白布「別に、そんなんじゃないです。…ただ、貴方に、笑っていてほしかったから。まさか、それで貴方を泣かせることになるなんて思いませんでしたけど(苦笑)良ければ、これからも応援してくださいね」 (2019年10月10日 19時) (レス) id: 7b2fa17300 (このIDを非表示/違反報告)
Ruu(プロフ) - ああああああああああ(泣)白布ううううううう!なんていい子なのおおお(泣) すっごく面白いです!応援してます! (2019年10月5日 0時) (レス) id: b4a2fe1890 (このIDを非表示/違反報告)
クッキー(プロフ) - 芋しらすさん» コメントありがとうございます!!えっ、えっ、ホントですか!?!?メッチャクチャ嬉しいですありがとうございます…!!!不定期更新ですがこれからも頑張りますね!!(´▽`*) (2019年9月30日 20時) (レス) id: 7b2fa17300 (このIDを非表示/違反報告)
芋しらす(プロフ) - んむむむむ、ここ最近のお話グッときます…!!耐えきれずコメントしてしまいました!いつも素晴らしい物語ありがとうございます!!!! (2019年9月29日 22時) (レス) id: b9b863a6dd (このIDを非表示/違反報告)
クッキー(プロフ) - あずきさん» あああああああああああああありがとうございます!!!!!!!!!!その言葉で頑張れます!!!!色々と気まぐれな作品ですが、応援よろしくお願いします…!! (2019年8月27日 21時) (レス) id: 7b2fa17300 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜 | 作成日時:2019年8月1日 7時