56話 ページ6
──…『牛島!』
「…!Aか。何だ?」
『話がしたいんだよね。ちょっといい?』
「あぁ」
目立つのは御免だから、廊下へと移動する
というか、私から牛島に話がしたいとか言うの、初めてだな
何だか変な感じがする
「──何だ、話とは」
『…あぁ〜〜〜…、…えっと…』
『……何で私を、マネージャーにしようと思ったの』
それは、ずっと聞きたかったことだった。けれど、こいつの考えは読めないと思い、口に出したことはなかった
でも今は、こいつの考えが聞きたいと思うから、不思議だ
牛島は、少し間をあけた後で、こう答えた
「…お前は悪くないと、言いたかった」
出てきた言葉は、今まで何度も言われた台詞だった
「やりたいようにバレーが出来ない。楽しめない。それでお前はバレー業界から姿を消した
だが、そうじゃない。お前ほどの人材ならば、もっと凄いバレーが出来たはずだ」
「──お前の才能を、バレーを、うちでなら、引き出せると思った」
真っ直ぐに、私を見据えて、牛島はそう言った
私は溜息しか出てこない
あぁ〜〜〜…、もうホント、どいつもこいつも、敵わないなぁ…
『…まんまとハメられたよ。全部牛島の思惑通りだね
あんたんとこのセッターは、優秀だよ』
凄すぎて困るよなぁ…。もう二度と、そんな日は来ないと思っていたのに
「…あぁ、そうだな」
「──お前の中の"バレー"を変えたのは、他の誰でもない、白布だ」
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ラッキーキャラ
白布賢二郎
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作者名:桜 | 作成日時:2019年10月10日 19時