え、待ってカッコ良すぎ【白布賢二郎】 (ページ5)

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55話ページ5

「──お前にバレーを楽しませられる確証がなけりゃ、こんなこと言い出さなかったよ」

英太の言葉に、私は目を丸くする

つまり…、

『…確証があったと？』

「そういうこと」

「そもそも言い出したのは若利なんだ。あいつが自信家なのは知ってんだろ？
よっぽどの自信がなけりゃ、こんなこと言い出さねぇよ」

英太の言葉に、妙に納得してしまったと同時に、また一つ疑問が生まれた

というか、ずっと引っかかっていたことなのだが

『…私をマネージャーにしたのって、単に仕事をさせるためじゃなくて、もう一度バレーを楽しんでほしかったから？』

じ…っと英太を見つめてそう言うと、彼は気まずそうな顔をして視線を逸らした

「……さぁな。若利の考えてることは分かんねぇ。……けど、俺は、」

「──正直、それしか頭になかった」

はっきりとした口調でそう言い切った英太に、私は頭を抱える

なぁんでそういうこと言っちゃうかな～…

『それだけで、良くここまでできるもんだよ

もしかして、二年の時から、そう思ってた？』

「バーカ、お前がバレー辞めてからずっとだっつの」

益々理解不能だ。そんなに前からだったのか…？！

私がバレーを楽しんだところで、一体彼に何の得があるというのか

やっぱり分からないな

『ﾊｧ…)取り敢えず、牛島のとこ行ってくるわ』

「おぉ、行ってら。ってか、「ウシワカ」呼び辞めたのな」

『あ～～…、何て言うか、あいつ言動が意味不明だし、皮肉を含めてそう呼んでたんだけどさ』

──何かもう、憎めなくなっちゃって