え、待ってカッコ良すぎ【白布賢二郎】 (ページ35)

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85話ページ35

貴方SIDE

「───」

………んん………。

「──さん……───て……さい」

………ん………？……何か、聞こえる……？

「──Aさん！起きてください！」

『わぁっ…！？』

突如耳元で叫ばれたその声に、思わず驚く

顔を上げてみると、

『……白布君……？』

「はい。着きましたよ」

優しく微笑んでそう言う白布君のお顔が目の前に

『………』

『…！？！？わぁぁああっ！？！？ごっ、ごめん！！！ごめんねｯ！？！？』

状況を理解して急いで起き上がる

あれ、いつの間にか私が白布君の肩で眠ってしまっていた…！？？

「落ち着いてください、大丈夫ですよ。それに、最初に寄りかかってたのは俺でしたしね」

『お、おお、重くなかったかね！？』

「全然平気ですよ」

『…そ、それなら良くないけど良いや…、ごめんね。ってあれ！？他のみんなは！？』

「皆さん先に体育館に行ってますよ」

なっ……！？

『えぇぇぇええええ！！！何だってぇぇええええ！？！？ホンッッットにごめんね！？！？鍛治さんに怒られる前に行こうか！？』

まずいまずいまずいまずい寝た上に集合に遅らせるなんて何て事をしてるんだ私はｯ！？！？

「Aさん、慌て過ぎですよ」

『いやだって…、迷惑かけてばっかじゃないか…、後輩の肩で爆睡するなんて先輩としてあるまじき行為…ｯ！』

「それだけ、Aさんが俺達の為に頑張ってくれたって事じゃないですか」

どこまでも優しい声でそう言って、私の頭に手を伸ばし、ポンポンと撫でてくれた白布君

「──お疲れ様でした」

そして、綺麗な笑みを浮かべてそう言う

『……っ……』

(──聞かれてたｯ！？！？)

これには流石に、恥ずかし過ぎて赤面してしまった