え、待ってカッコ良すぎ【白布賢二郎】 (ページ30)

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80話ページ30

！？！？

『とっ…！徹！？！？』

(へっ…、はっ…、えぇっ！？！？)

私はパニックになり目を回す

えっ、えっ、どういう状況！？

『ぁ、ぁぁぁああああああの…っ！？』

「………」

…すると、彼の口角が、上がった

「……そういうとこ、ホント変わってないな」

『……っぇ……？』

徹が、ボソッと何か言ったような気がしたが、よく聞き取れなかった

「──あ～～～もう！何でそういうこと言っちゃうかなー。いっそカッコ悪いって罵ってくれた方が良かったよ」

『じゃあ超カッコ悪い。クソダサい』

「ちょっと！？」

…ったく…、相変わらずしまらない奴だなぁ…。

『…あの、それで…、…そろそろ離してもらえませんかね…？』

私は彼から視線を逸らして、呟くようにそう言った

…そう、まだ私は徹に抱き締められたままの状態なのだ

(こいつ…、確かにモテるけど、女子に直接手を出すことまではしなかった気がするんだけどなぁ…？)

「……あ～～はいはい、分かったよ。クソダサい男は下がりま～す」

(…根に持ってるし…)

……だけど……、

『徹…！』

「ん…？」

私は、徹のジャージの袖口を掴んで引き留めた

『…中学の時は、色々あって、ちゃんとした言付けもせず、バレーからもみんなからも、離れちゃったけど…、ずっと、言いたかったことがあるんだ』