72話 ページ22
No SIDE
「──賢二郎」
『!?』
すると、川西が白布に話しかけた
Aは驚いたように目を見開いている
(…っえ…、普通に話しかけた…!?)
『強い……』
Aは思わずそう口にした
誰もがどう接するか悩んでいる時に、川西は無表情で普段通りに行動したのだ
「……何だよ」
白布は相変わらず不機嫌そうな顔で返事をする
「……まぁ、ちょっとこっち来い」
川西は白布を連れて、体育館の隅へ寄った
他の部員は「大丈夫か…」という顔で二人を見ていた
「…及川に何言われたか知らねぇけど、まあ鈴川さん絡みだってことは分かる」
「っ……」
白布は斜め下に視線を落とした
川西も、Aが北川第一出身で、及川達と何らかの関係性があるんだろうと察し、この考えに至ったわけだ
「及川の、どういう発言にイラッとした?」
「……どういうって……」
白布は先程の出来事を思い出す
何故、自分が今こんなにも腹を立てているのか
"──いつまでもそんなこと言ってたら、俺に取られちゃうかもね…?"
「っ……!」
……これだ
この言葉が、無性に頭にくる
「……この際、俺からもお前に聞きたい」
「え、何だ?」
白布は、少し口ごもった後で、川西に聞いた
"──お前、ホント、鈴川さんのこと好きだよな"
「──前にお前が言ってた、あの言葉は、どういう意味だ?」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーキャラ
白布賢二郎
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作者名:桜 | 作成日時:2019年10月10日 19時