64話 ページ14
白布SIDE
──…「あの!Aさん!」
IH予選を間近に控えたある日の部活時間
五色がAさんに声を掛けた
『ん?どうしたの?』
「少しだけ、自主練に付き合っていただけませんか。アドバイス等いただきたいです!」
……は!?
確かに今自主練時間だけど、あいつ…!
『おぉ、今丁度良いしね。了解!何すればいいー?』
五色の申し出に、朗らかに笑って引き受けるAさん
彼女がバレーに関することでここまで協力的になってくれたのは、物凄く嬉しいことだけど…
(…何か、イライラする)
『!あぁっと、そこはもうちょい腕を…こう!かな』
「っ…!?」
…すると、Aさんが五色の後ろにまわって、腕を掴みながら指導した
突然のことに、五色は驚いている
「っ…………」
(……嫌だ)
この光景を、見ていたくないのに気になってしまうのは、何故だろうか
今無性に、五色をぶん殴りたい
「…っぇ、賢二郎、お前、大丈夫か…?」
太一が、俺を見るなりぎょっとした顔になって、そう聞いてきた
は…?
「別に大丈夫だけど、何?」
「いや、お前、般若みたいな顔してるぞ」
は…?俺が…?般若って…、そんな顔になるわけが…、
「…お前、ホント鈴川さんのこと好きだよな」
少し呆れたような顔をしてそう言った太一を見て、俺は呆然とする
……っえ……?……好きって……、
「…っはぁ!?そんなんじゃねぇよ!」
俺は慌てて太一から視線を逸らす
きっと、今の自分の顔は真っ赤だと思うから
(そんなんじゃない…よな…?
好き…、好きって一体何なんだ…)
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーキャラ
白布賢二郎
377人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桜 | 作成日時:2019年10月10日 19時