51話 ページ1
──…『あー、負けた負けた!』
大きな体育館の中心に寝転がって、私は言った
試合終了
セット2-1で、ウシワカ達の勝利となった
…まぁでも、良く戦った方なのかな?不思議と、そこまで悔しさはなかった
あんな風にバレーしたの、初めてだったしな……。
「はははっ、いつまで寝転がってんだよ。ほら!」
笑いながら、英太が私に向かって手を差し伸べてきた
……英太にも、色々と心配させたよなぁ……。
私は英太の手を取る
『英太』
「?何」
"だから、頼むから、俺達と一緒に、バレーを楽しんでくれないか……?"
『──私、お前等と一緒に、バレー、楽しめてたかな?』
英太を真っ直ぐ見上げるようにしてそう言うと、彼は目を見開いた
…そして、一瞬顔を伏せてから、泣きそうな表情で、笑って言った
「──あたりめぇだろ、馬鹿」
英太の表情に少し驚いたものの、私も笑ってみせた
彼の手に引っ張られ、立ち上がる
ハァ…、それにしても、
『まんまと掌の上で転がされてたって感じだな〜。全部あんたの計算通りってわけか』
ウシワカの方へ振り返ってそう言うと、彼は本当に少しだけ、口元を緩めた
「…いや、そういうわけではない。だが、
──こうなることを、望んでいた」
『っ……』
ここで笑ってそんなこと言うなっての
ホント、調子狂う…。
…でも、そうか。白布君の存在があったから、こいつも…──
『──完敗だよ、牛島』
試合においても全てにおいても、今回ばかりは私の完敗
…ちょっと悔しいけど
でもそれ以上に、嬉しさの方が大きいかな
『……………』
……にしても……、
(三セット目あたりから、白布君が全然目を合わせてくれないんだが……、……何故だろうか)
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーキャラ
白布賢二郎
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作者名:桜 | 作成日時:2019年10月10日 19時