変人とは「普通じゃない人」のことをいうpart3【山田三郎】

150話 ページ50

──…「っ…！すっごく美味しい！ホントに凄いよA！！」



『あっはは〜♪大したことないぜよ！』





今現在、三郎くんにこの私によって生み出されたチョコを食べてもらってます！

凄い量でしょホントｗ





いや〜〜…、にしても、三郎くんからチョコ貰うとは…、



逆に何か、驚かされちゃったな







「……本当に、嬉しい。僕は今まで、バレンタインとかそんなに気にしたことなかったけど……、……まさか、あんなにソワソワするものだったとは」




少し笑って、三郎くんはそう言った



普段は大人っぽい感じの彼だけど、今は年相応の表情をしていた





『うんうん、喜んでもらえて、私も嬉しいよ！！今回は特に、気合入ってたし…、…それに、

この行事は、私の楽しみでもあるからな』






え…？と、三郎くんは首を傾げる



まぁ、何と言いますか






『…私はね、三郎くん。



───この世界を変えたい』






私の発言に、三郎くんは驚いた様子で目を見開いた





『女性差別社会だとか、男性差別社会だとか、そもそもそんなものがあっちゃいけない。そんな世界はおかしい。

だからね？私は、バレンタインデーって日が、好きなんだよ。

女性から男性に、愛を伝える。そういう日が増えればいいなって思う。

だから今日は、私の原点みたいなもの』






『こんな世界、変えてやる！それでいつか、いや近い未来、男女平等でみんなが幸せになれる世の中を作るんだ！』







私が笑ってそう言うと、呆気にとられていた三郎くんが、プッと吹き出した





「あっはは…！Aらしいね。

でも、僕はもとよりそのつもりだよ？それに、いくら普通じゃないからって、Aだけじゃ心配だね！だから…」







「───一緒に、この世界を変えようよ！」






綺麗に笑って、そう言った三郎くん





……ホント、君は私を好きにさせる一方だな






『──そうだね。一緒に変えてやろう！！』







男女不平等なこの世界。それでも、女性は男性を好きになったりするし、それ自体を快く思わない人達だっている


　





───私達が、この世界を変えられる日が来るのか。それは、未来の私達だけの秘密だ。









・








・








END.

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