変人とは「普通じゃない人」のことをいうpart3【山田三郎】

129話 ページ29

嘘だろ……、ここで、告白？



最悪の状況とタイミングだ……。





何も知らない二郎からしたら、僕がただAに冷たくして、嫌っているかのように見えるはずだ。


Aも、それは同じはず……。






つまり、今二郎が告白したら、僕に嫌われていると思っているAは、OKしてしまうかもしれない…。




何だかんだであの人達、仲いいからな……。



Aも、二郎の気持ちを知った今、心が揺らいでしまっているかも……。






どうしよう。本当に最悪だ。





こんなことのせいで、僕達の関係が終わる……？









……そんなの、耐えられるわけがない




　





『……え……？』






ドアの向こうから、Aの驚いた声が聞こえる






『…っじ、二郎……？それって、どういう……』





「どうもこうも、そのまんまの意味だよ


…俺はずっとお前のこと、ダチとしてじゃなくて、女として好きなんだ」







二郎ははっきりとした口調でそう言った後、苦笑いを含んだ声で言葉を続ける





「……ホントはずっと、言うつもりなかったんだ。俺はお前等のこと、応援してぇと思ってたし、俺が言ったことで関係が壊れんのが、正直言って怖かったから」






「…けど！三郎があんな調子なら、俺だって黙ってねぇ！！
俺の方が、お前のこと好きだ。俺だったら泣かせねぇ！


…だから俺と、付き合ってくれねぇか…？」






真っ直ぐ、ただ真っ直ぐに、そう言葉をぶつける二郎





……低脳のくせに……、言ってくれるじゃないか






……というか、え……？泣かせないって……、







『……二郎……』







Aの声に、僕は嫌な意味でドキッとする






…どうしよう……、Aの言葉を、聞きたくない






それでもここを動けずにいた僕は、Aの発する言葉を待った









『……………、


……その……、』

130話→←128話

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーキャラ

山田三郎

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す