三ツ谷は私のことが好きらしい。 (ページ12)

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12.告白ページ12

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キーンコーンカーンコーン

『ギリセーフ？』

「アウトだ、灰谷。」

『えーマジ？10秒くらい見逃してくんない？』

「はぁ……まぁ最近は欠席せずに来てるしな。今日は見逃すが、今後はないぞ。」

『せんせ、ありがとー』

今日も今日とて、遅刻。ギリギリで数秒遅れだったから許してくれた。明日からは本当に許してくれなさそうだ。めんどくさいなぁ。でも内申点低すぎて高校行けないとかなったら、兄たちに迷惑がかかってしまう。それだけは避けたい。

そう思いながら席に着いたが、いつもなら挨拶してくれる三ツ谷が今日は無言だった。やっぱいくら優しくても、さすがに昨日ので呆れられたかな。

『三ツ谷、ちょっといい？話したいことあるんだけど。』

三「！……おう、」

『あのさ、昨日はごめん。私の勝手で連れて行ってもらったのに危うくお兄ちゃんと抗争になる所だった。怒ってるよね………』

三「え、別に怒ってねぇけど………」

『え！？怒ってないの！？でも今日、喋ってくれなかったじゃん。目も合わなかったし。』

三「あーそれは灰谷兄弟(あいつら)すげぇキレてたから、これからAと関わんなとか言われんのかなって考え事してた。」

『さすがにお兄ちゃんもそこまで言わないよ。交友関係に口出されるのは私も困るし。』

三「そっか、ならよかったわ。」

放課後、誰もいなくなった教室で三ツ谷と二人きりで話をした。彼は怒っていたわけではなく、私とこれから関われなくなるかもって悩んでいただけだった。それを聞いた時、ほっとした。

にしても………三ツ谷の私への視線が、なんか、愛おしいものを見るような。

「三ツ谷は絶対A姉のこと好きだよね♡」

いや、ないない。ないでしょ。

『あ、もう部活の時間だよね？私はもう帰るね』

三「待って。」

腕を引っ張られ、驚いて後ろを向けば、思っていたより顔が近くてドキッとした。

『な、何……？』

三「俺、お前のこと好きだわ。」

『っ！！』

ドクン

三ツ谷は私のことが好きらしい。

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