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神山
ずっとしげを待たせるのも悪いから名残惜しいけど病室を出た
重「 神ちゃん! 」
神「 ごめんな、待たせて 」
重「 全然ええけどAなんて? 」
神「 ………別れようって、」
重「 はぁ!? 」
神「 あいつな、がんやねんて。余命……半年、らしいわ……… 」
重「 っ!?ちょ…待って、頭がついていかへんねんけど。余命半年?どういうこと? 」
神「 悪腫瘍が大きくなってて手術ができひん。ヤク物治療っていう方法はあるけどAは絶対しんどい思いする…… 」
しげはびっくりしすぎて言葉も出ない様子だ
そりゃそうだ、俺だって一回聞いただけではとても理解し難い内容だったのだから
だけど一番辛いのはAやから
重「 ………それで、どうすんの?別れるん? 」
神「 別れへんよ。半年後に死ぬのが決まってるなら俺のこと苦しめてまうって言われたけどそれでもAとおりたいねん。」
重「 A………治療するって? 」
神「 おん 」
重「 そっか。神ちゃん、毎日お見舞い行くんやろ?俺も行くしがんのこといろいろ調べとくわ。」
'' 大事な幼馴染みたちが困ってるのにほっとかれへんしな。''
そう言ってニカッと笑うしげ
なんて良い友達を持ったんやろう
少し泣きそうになってしまった
帰り道の公園でのんちゃんが一人で下を向いて泣いていた
神「 のんちゃん 」
小「 っ………かみちゃ、」
神「 Aから聞いたよ、病気のこと 」
小「 神様は意地悪やな。なんで姉ちゃんなん…?あと半年しか生きられへんとか信じたくない。」
たった一人のお姉ちゃんやもんな、そりゃあ辛いよ
俺だって………治療すると言っても治る保証なんてないしもし本当にいなくなると考えたら怖い
Aは俺のすべてだから
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作者名:ともぴょん | 作成日時:2020年4月2日 2時