虹 の 白 い 天 使

虹 29 ページ29

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『 行ってらっしゃ〜い 』






流星と神ちゃんを見送って、今日は丸一日することがないから暇になった。




しかも、大毅と二人きり。




別れてからなんやかんやメンバーが気まずくならんようにって誰かしら一緒におったから二人にならんかったもんなあ。







重「 なぁ、」



『 ん〜？ 』



重「 Aさ、流星のこと好きなん？ 」



『 ……そう見える？ 』






大毅から見てもそう見えるらしい。






実際、今まで苦しいほど想っていた相手と話してても、ドキドキするより気まずいが勝ってる。




流星と話してる時は死ぬほどドキドキするのに。







ちゃんと理由は分かってるのに。








自分で認めたくなくて、





違う違うって言い聞かせて、






そうじゃないって思い込んでただけだ。






本当は最初から気付いてたのに。








『 え、ちょ…っ、大毅、』



重「 嫌や、流星のとこなんか行くなよ 」



『 は？何言うてんの、離して、』



重「 俺、やっぱりまだお前のこと好きや 」





突然抱きしめられたかと思えば、そう告げられた。






『 え……？ 』



重「 別れたあの日からずっとAとの思い出全部忘れられへんくて、でもこの気持ちは消さなあかんって思ってた。でも無理やった、」



『 そんないまさら、』



重「 いまさらなんは分かってる…！！せやけどお願い、俺のことも考えて欲しい 」



『 分かった。分かったから離して、』



重「 嫌や、絶対離さん 」



『 ご飯作られへんよ？ 』



重「 飯なんかよりAと一緒におりたい 」






こんなにも苦しげに、辛そうな顔で、声で、言ってくるから受け止めるしかなかった。








重「 好きやねんほんまに。どこにも行って欲しくない、」



『 ……うん、』



重「 なぁ、もう俺はAの気持ち取り戻されへんの…？ 」



『 ……ごめん、』







流星のこと意識する前なら、きっと大毅の気持ちに答えれた。





言うのが遅いよ………。









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