1 『自覚』 ページ2
世良ちゃん、園子ちゃん、蘭ちゃんと話して空が茜色に染まる時間になり帰ることになった。
園「じゃあ、明日また来るわね!」
世「うん。ありがとう」
蘭「じゃあまた明日」
『じゃあね』
手を振り病室を出る
園「いっや〜、Aさんが沖矢さんとね〜」
『いや、まだ…』
蘭「でも、表情が変わりましたね」
園「たしかに!こんなに困惑した顔してるの珍しいわよね!」
蘭「それもあるけど…最初会った時よりなんて言うんだろ…表情がやわらかいっていうのかな…」
蘭ちゃんが「う〜ん…」と悩んでいるなか園子ちゃんが思いついたのか「あっ!」と声を出し
園「作ってる感じが無くなったんだ!」
蘭「それだ!」
そんなにわかりやすいのかな…と不安になり自分の顔を触る
園「恋をすると変わるものね〜
可愛いのになんだか近寄り難い感じだったのに」
「なんだか哀ちゃんみたいね!」
蘭「ちょっと園子そんなに直球に言ったら…」
『あはは…そんなに…』
2人の話を聞き流しながら
毛利探偵事務所の前で別れ自分の住むマンションへと向かう
空はもう薄暗くなり
『話しすぎたなぁ…』なんて呟き帰る足を少し早める
ザッ
とスニーカーのような足音が私の早めた足と同時に聞こえる
考えすぎだろうなんて気にせずに歩く
ザッ
ザッ
とたまたまなのか同じ方向に曲がる
ストーカー
良くない考えが頭を過ぎる
怖くなり更に足を早めた
誰かに連絡すべきだろうか…カバンからスマホを取り出し誰に連絡すべきか考える
事件直後で連絡していいのか…
なんて一瞬考えたが恐怖でそれどころじゃない
急いで通話ボタンを押す
沖「もしもし?」
『あっ…あ…のすぐ…』
沖「今どこですか?」
『え…ま、マンションの近く…』
沖「すぐ行きます。通話繋げたままで大丈夫ですよ。」
察してすぐに来てくれるようで少し恐怖が紛れたが足音が少し近付いて引き戻された。
ザッザッ
と足音が近付くのがわかる
少し走り出すと後ろから手が伸びる
「…ねぇ」
肩を掴む男の手
「…ひとり じゃ…あぶないよ…」
酷くゆっくりとねっとりしたような話し方をする男だ
『…』
黙ってる私に痺れを切らしたの方肩を掴む手に力に入る
「おくって…あげるね…」
ニタァと効果音がつきそうな笑い方
『っ…離して…』
身体に力を入れて振りほどこうと捩る
「酷いなぁ…」
キッと睨みつけると男はポケットから取り出す
「ちょっと…痛いけど…我慢してね」
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作者名:稔 | 作成日時:2020年4月4日 17時