眼鏡とパブロフ feet_koym ページ15
カタカタカタ
カタカタカタ カタン
カチャ カチッ
カタカタカタ…
こうちゃんはさっきから記事の校閲をしている。
普段はコンタクトだけどお家だと眼鏡なこうちゃん。
だからキスするときだったりソウイウコトするときはいつも眼鏡を外してくれる。
僕はあの余裕の無いような眼差しと少し乱雑に置かれる眼鏡の音が大好きだ。
パソコンを見つめる目線は普段のポンコツ枠とは思えない程に理知的…
思わず見とれていると。
こうちゃんがおもむろに眼鏡を外した。
かたん
僕の頭のなかは
眼鏡を外した=キス
という方程式で埋まってしまったし、何なら体に熱が溜まった感覚がした。
条件反射。
眼鏡を外したその音と目線。
パブロフの犬ではないか。
とりあえず良い子の大型犬にでもなっておくか。
「わん」
小さく呟いた。
すると先程まで眼鏡を拭いてかけ直していた彼がすすっと動いた。
「あんまり可愛いことしないでもらえますかね?」
こうちゃんの眼鏡の奥は情欲に溺れた狼の様だった。
かたん。
ドサッ
拝啓
イワンパブロフ
どうやら僕は彼の犬になってしまったようです。
簡潔に言って体中に紅い花が咲いております。
どうするべきか対策を教えてください。
敬具 山本祥彰
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作者名:藍知 & ゆーふぉ。 x他1人 | 作成日時:2020年7月2日 23時