君色に染まる薬指

2人だけの夢の国 feet_sigkm ページ12

ディズニー×sigkm

「ディズニーなんていつぶりやろ…」

「今日はとことん楽しみましょうね…！」

今日は志賀と2人、有休を合わせて夢の国に来た。

久しぶりの遊園地。久しぶりのデート。
楽しむしかない。

変装という事で、俺は伊達眼鏡を。
志賀はよくあるキャラクター装飾の
カチューシャを着けることに。

俺は断固拒否した。

今日はアトラクションに！と言うよりは…

「あ、川上さんあそこ！写真撮りましょう！」

「お、ええな！撮ろうか。」

QuizKnockのインスタ番長としての責務を全うしに。

「いいですか？いきますよ。はい、チーズ…！」

志賀と一緒に自撮りにチャレンジ。

楽しそうな笑顔。こっそりと写真に収める。

「志賀。」

「どうしました？」

「今日は、楽しもうな。」

「もちろんです……！」


「チュロス半分こしませんか？」

「ええやん、しよ。」


JKがよくする、チュロスの先をくっつけるあれ。
2人でして、Twitterにアップする。


カワカミタクロウ @Kawakami_q
某夢の国にて。
(写真)
▕
伊沢拓司 @tax_i_
いいなぁ有休。
▕
カワカミタクロウ @Kawakami_q
ちゃんとした権利の元に取ってるので。


「伊沢さんも今度行くって言ってませんでした？」

「あーなんか言うてたな。須貝さんとやろ？」

「そうです。お2人も仲良いですもんね。」

「せやな。ま、俺達もやろ？」

「ふふ。そうですね。」

「ほなそろそろ行こか。」

「あ、もうこんな時間ですか。行きましょう。」



そう。今日のお目当てはパレード。

恥ずかしいことに、まともに見た事が無いのだ。

道の端で、2人話していると…！

「あ、ミッキー来ましたよ川上さん！！」

「お…！ほんまや！」

2人でめいいっぱい手を振る。
キャラクターやキャストさん、ダンサーの方々から、
たくさんの笑顔と幸せ。


パレードも終盤を迎えた頃。

そっと志賀の手を握った。

「志賀、目、つぶって。」

「？分かりました…」

握った手を離して、

さっきショップで欲しがっていたネックレスを付ける。

「ん。ええよ。似合ってる。」

「これ…！さっき欲しいって言ってた…」

「ほら、これ。」

そう。同じデザインのピアスも売っていたのだ。

「今日の記念に、な。」

「川上さん…！ありがとうございます…」

「お礼は…キスがええな。」

「！……もう。目、閉じて下さい。」

「ん。」

志賀の手が俺の頬を包み込む。

皆パレードに夢中な中。

俺たちはそっと、唇を重ねた。

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