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弐拾漆話 ページ34

Aside



気がつくと、煉獄様から頂いた羽織は


真っ赤に染まっていた



もともと赤かった羽織はどす黒い赤になっていた








不死川「おい、やめろォ」


『さ、実弥……』


不死川「……髪まで真っ赤じゃねぇかァ」


『なんでここに……』


不死川「煉獄から、お前の帰りが

  遅せぇから様子を

  見てこいって頼まれてなァ」


『…………』



急に体の力が抜けて



その場にへたり込む





不死川「お、おい!!大丈夫か?!」



『さ、実弥ぃ…』



不死川「おぶってやるから蝶屋敷まで行くぞォ」



『…やだ。しのぶさんには会いたくない



  叱られちゃう……』



不死川「はぁ……俺の屋敷行くかァ?」



『うん……行く』



不死川「……おはぎ食うか?


  帰りの道で買ってやるよ」


『食べる……ありがと』



不死川「大丈夫だ……(ちっ……くそ可愛いな)」





ボクは実弥の背中に顔を埋めて



実弥のお腹に手を回してぐっと力を入れた



実弥の体温で眠たくなってきた



そのままボクは実弥に体を預けて眠りについた







不死川side



煉獄に言われて来てみれば



Aは血塗れでうっすら笑っていた




声をかけると潤んだ目で俺を見た


……まったく、可愛いやつだな




俺はそいつを背負って甘味処まで向かう



途中、落ちそうになるから背負い直しながら





不死川「すまねぇ、おはぎを6つくれないか?」



店員「はい、お待ちください」





俺は時々、Aの様子を見ながら



甘味処の前で5分ほど待っていた




俺はおはぎの箱の紐を口に咥えて



屋敷に向かった






不死川「おいィ、着いたぞ」



『んぁ……おはよ、実弥……」



不死川「おはぎ、食うか?」



『うん……食べる』




Aを屋敷の居間の畳に下ろし




揺さぶって起こす




のそのそと起き上がり、目を擦る姿は



年相応の感じが伝わってきた




『おはぎ……』


不死川「ほら、3つずつな」


『うん……美味し』


不死川「うめぇな……」


『実弥……ありがとね』


不死川「別に……おめぇとおはぎ食うの



  好きだからな」



『ぁ……ふふっ、ボクも実弥とおはぎ食べるの


  好き』






そうあどけない顔で言われる



……顔が熱い




なんだよ、俺らしくねぇなァ……






next……

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ゆりなんぽん - 更新大丈夫ですか?ゆっくりでも大丈夫ですよ。あ、どうもどうもです。リキュール様の作品大好きです!いろんな作品見ていきます! (2020年4月1日 11時) (レス) id: 3ac698d03c (このIDを非表示/違反報告)
紗奈(プロフ) - リキュールさん» うわぁぁぁぁ!!!!最高です!!主さん!!お気に入り作者登録させていただきます!! (2020年1月17日 19時) (レス) id: ed9a1c1451 (このIDを非表示/違反報告)
リキュール(プロフ) - 紗奈さん» 分かりました!主は百合が大好物なので((殴……有難く書かせて頂きます!!笑 (2020年1月16日 19時) (レス) id: f25e698725 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈(プロフ) - はじめまして!いきなりで申し訳ないんですが、主さんの百合話が見てみたいです…!しのぶさんのところドキッとしました…! (2020年1月14日 22時) (レス) id: ed9a1c1451 (このIDを非表示/違反報告)
わたぼこりくも - まさか本当に載せてくれるなんて…あんな雑魚絵で申し訳ありません。有難う御座いました。 (2019年11月18日 16時) (レス) id: 13f0cd8008 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リキュール | 作成日時:2019年11月2日 20時

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