16后妃からの差し入れ ページ16
「ふふ♪カズったら照れてる〜。」
そんなカズを見て
雅紀が
楽しそうに笑うと途端に強気になるカズ。
唇を尖らせて上目遣いに雅紀を睨みつけた。
「そんなこと言うあなたには
后妃様からの差し入れをあげませんよ！」
后妃様とは
櫻井帝の妃になった明子姫のことだ。
明子のことを聞いた雅紀は
ぱあっと笑顔になり
「え〜っ！ちょっと待って！
ごめん、カズ！
謝るから許して！
姉様からの差し入れいるいる〜！」
ピョンッとバネが弾けるように飛び起きた。
口では
もー、しょうが無いなぁ、なーんて言いながら
満面の笑顔でカズは
竹の皮につつまれたおにぎりを
懐から取り出して見せようとしたその時･･
「わっ！おににり！」
舌っ足らずの可愛い声がして
ちっちゃなお手々が
白いおにぎりを、むんずとつかんだ。
その手は
綺麗に泥を洗い流してさっぱりとした智の手。
いや、さっぱりしたのは良いのだが
智のヤツ、なーんも着てないスッポンポンだ。
「こらっ、智！」
すかさずうつほがビシッと注意をすると
ひゃんっ！
と飛び上がり、慌てて
目よりも高くおにぎりを捧げ持って
「いただきましゅっ！」
と言っちゃう智が可愛い♪
いやいや
そういう事じゃないんだけどなぁ〜って
みんなの心は癒やされちゃう。
しかし
うつほはけっこう厳しい。
「まずはちゃんと着物を着なさい！
それに、このおにぎりはうつほのじゃないでしょ！」
ビシッと注意されたうつほは
シュンとしょげてしまったが
「大丈夫。
后妃様がおにぎりをたくさん持たせてくれたから
みんなの分もありますよ。」
カズにそう言われて
またまた嬉しくなって
ピョンッと飛び上がった。
「俺らの分もあるん？」
前のめりになって尋ねるマルに
カズは
もちろんっと言って笑った。
「やったーっ！」
「腹ぺこだったんだよなー！」
「さっすが明子姫！」
衛都たちが大喜びをしていると
「こらこらこらーーっ！」
という大声が部屋中に響き渡った。
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さっこ(プロフ) - はっしーさん！嬉しい〜！！始めから読み直して復習死出お待ちしてます^_^ (2020年9月1日 19時) (
レス) id: fedeb916ac (このIDを非表示/違反報告)
asami(プロフ) - あやかしの続編待ってました！ありがとうございます。またこの個性豊かな素敵な仲間たちに出会えて嬉しいです。雅紀様バンザイ！！ (2020年8月31日 23時) (レス) id: 58c67b34bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はっしー
作成日時：2020年8月27日 23時
