13 ひとりぼっちの部屋 Ａ (4/23) ページ44
誰もいない控え室
みんな
撮影に行っちゃった
なぜだか
俺だけ
ひとりぼっちの置いてけぼり
さっきまで
5人でわいわい言ってたのに
今は
ひとり
耳の奥で
シ・・・ンと静けさが鳴っている
今日はとってもいい天気
見るともなしにひろげた台本が
差し込む光を反射させ
俺の目は、しぱしぱしてしまう
学生さんは
今この時間は授業中だね
まじめに勉強してるかな
居眠りしてる子もいるだろな
会社で働く人たちは
パソコン画面とにらめっこかな
おうちのお母さんは
洗濯物を干してるだろうね
遠くから
車のクラクションが聞こえる
あぁ
パトカーのサイレンの音もする
みんな
なにかしら
忙しく立ち働いているだろに
なぜだか
俺だけ
ひとりでぽつんと座ってる
俺の番だよ
と、呼んでくれるのを
膝を抱えて待っている
俺だけ
ふわふわ
浮いてるみたい
本当は
ここは
控え室じゃなくて
俺も
俺じゃなくて
白い箱の中に入ってるおもちゃにでもなった気分
つぎは
このおもちゃで遊ぼうかって
誰かが引っぱりだしてくれるのを待っている
俺は
いったいここで何をしているんだろう・・・？
ｵﾚﾊ ﾅﾆｦ ｼﾃｲﾙﾉ・・・？
その時
音もなく
台本の白い紙の上を
くっきりと
雀の濃い影が
羽ばたきながら横切っていった
はっと顔を上げたら
高い窓の向こう
雀の姿は見えなくて
よく晴れ渡った青い空が広がっているだけ
・
もうすぐ
みんなは帰ってくるはず
いっつも眠そうなリーダーのために
帰ってくるなりＤＳに飛びついちゃうニノのために
次の撮影までの空き時間
新聞を読むだろう翔ちゃんのために
「いい香り‥」って言って
ニッコリ笑う松潤の笑顔が見たいから
おいしい珈琲でもいれてあげよう
なぜだか
ひとりになった俺
でも
寂しくないよ
今は
コポコポと
音をたてている良いにおいのしずくと一緒に
みんなの笑顔を思い浮かべながら
みんなが帰ってくるのを待っているから・・・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 175人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なるちゃん(プロフ) - うーん、楽しい時間でした！ありがとう！ (2018年9月2日 10時) (
レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - はっしーさん» こちらこそいつも素敵なお話ありがとうございます!!最初の方からはっしーさんの作品読んでるわたし的にはっしーさんのお話はないと違和感なんです(笑)むりせず頑張ってください！ 観察日記またかいてください(小声 (2013年5月22日 0時) (携帯から) (レス) id: d1bffad711 (このIDを非表示/違反報告)
はっしー(プロフ) - みずきさん» 読んでくれてありがとう！共感してもらえて、これまたとっても嬉しい！こんなど田舎であくせく働いてる私の書くお話を「好き」って言ってもらえるなんて、涙が出そうなくらい嬉しいです。ちょっと気持ち的に弱ってたので、ものすごく感動してます！本当にありがとう！ (2013年5月22日 0時) (レス) id: ffd063135a (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - お久しぶりです！やっぱりはっしーさんのかく嵐さん大好きです！にのあい担的に最高です！四つ葉な彼がかわいい件わかります!! (2013年5月22日 0時) (携帯から) (レス) id: d1bffad711 (このIDを非表示/違反報告)
はっしー(プロフ) - 薫子さん» 四つ葉なまちゃきさん・・・、もう、頭の中に焼き付いてて、消えないの。もう、私の細胞レベルにまでしみ通ってますわ。たぶん、まちゃきさんを見たら好きにならずにはいられないって、あらかじめ私の中ではプログラミングされてたんだと思う。それぐらいあの人が好き♪ (2013年5月21日 22時) (レス) id: ffd063135a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はっしー
| 作成日時：2013年2月25日 22時
