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チャリン‥
(お金をポケットから取り出す)
誰かに
ちょっとでもいっからさ
話したら
楽になる ‥ 、時もあるよね。
(お金を投入口に入れようと
ノロノロ腕が上がる)
「あ‥ 、翔ちゃん・・・。」
自販機の広告パネルには
ニッコリ笑った翔ちゃんのポスターが貼られてて
俺は
どアップの翔ちゃんの顔をじぃっと見つめた。
ねぇ、翔ちゃん
話せなくても
誰かが
側にいてくれるだけで
全然ちがうよね。
特別なこと言ってもらわなくてもいいからさ
ただ
誰かと一緒に
TV見たり
お茶飲んだり‥
そんなことするだけで
全然、気持ちって落ち着くよね‥?
ね、そうだよね、翔ちゃん?
(投入口にお金を入れかけて動きが止まる‥)
だから、さ
こんな所で
一人で泣かないで‥
一人で ‥ 泣かないで‥よ
・
ポカッ☆
「いてっ!」
いきなり何かで頭を叩かれて
ハッとした俺。
「誰?!」
振り返ったら
今度は真っ正面から
パコッ☆
空のペットボトルがおでこを直撃した。
「まーさき、自販機の前でボーッとしてたら
次の人に大迷惑だろ!」
翔ちゃんが
ポスターと同じ笑顔でそう言って
俺のおでこを叩いた空ペットボトルを
ぽいっとゴミ箱に捨てた。
「買わないんだったら、どいて、どいて♪」
おしりで俺をどーんと突き飛ばし
チャリン、チャリン‥と、お金を入れ始める翔ちゃん。
パッとランプがついて
翔ちゃんは
自分が宣伝をしてるオロCを迷わずに押した。
ガコンッ!
勢いよく落ちてきたオロCを
さっさと取り出した翔ちゃんは
「どうした? 雅紀。 なんか心配事?」
プシッとキャップを開けながら、さらりと尋ねてくれた。
翔ちゃんのその一言に
ちょっとびっくりした俺は
「ううん‥。」
肩をすくめて、ふるふると首を振った。
翔ちゃんは
俺をちらっと見て
「そっか?
なんか困ったことがあったら
すぐに言えよ?」
オロCを、グビッと一口飲んだ。
ゴクゴクと一気飲みをした後
プハーっていってる翔ちゃん‥。
くふふふ
おじさんみたいだよ。(笑)
・
うん‥
うん、翔ちゃん
俺
困った時は
必ず、翔ちゃんに言うね?
っていうか
何かあった時は
俺が言う前に
翔ちゃんは
気がついてしまうかもしんない。
『雅紀、どうした? なんかあった? お前いつもと違うそ』って、さ‥。
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なるちゃん(プロフ) - うーん、楽しい時間でした!ありがとう! (2018年9月2日 10時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - はっしーさん» こちらこそいつも素敵なお話ありがとうございます!!最初の方からはっしーさんの作品読んでるわたし的にはっしーさんのお話はないと違和感なんです(笑)むりせず頑張ってください! 観察日記またかいてください(小声 (2013年5月22日 0時) (携帯から) (レス) id: d1bffad711 (このIDを非表示/違反報告)
はっしー(プロフ) - みずきさん» 読んでくれてありがとう!共感してもらえて、これまたとっても嬉しい!こんなど田舎であくせく働いてる私の書くお話を「好き」って言ってもらえるなんて、涙が出そうなくらい嬉しいです。ちょっと気持ち的に弱ってたので、ものすごく感動してます!本当にありがとう! (2013年5月22日 0時) (レス) id: ffd063135a (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - お久しぶりです!やっぱりはっしーさんのかく嵐さん大好きです!にのあい担的に最高です!四つ葉な彼がかわいい件わかります!! (2013年5月22日 0時) (携帯から) (レス) id: d1bffad711 (このIDを非表示/違反報告)
はっしー(プロフ) - 薫子さん» 四つ葉なまちゃきさん・・・、もう、頭の中に焼き付いてて、消えないの。もう、私の細胞レベルにまでしみ通ってますわ。たぶん、まちゃきさんを見たら好きにならずにはいられないって、あらかじめ私の中ではプログラミングされてたんだと思う。それぐらいあの人が好き♪ (2013年5月21日 22時) (レス) id: ffd063135a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はっしー | 作成日時:2013年2月25日 22時