SAVE ME (ページ14)

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ホソクside ページ14

ホソクside④

ゲートの外に出る
ゲートの外ではどこで情報を得るのか今日も多くのファンの子達がカメラを構えて待っていた。
僕らが出てきた瞬間、歓声があがり、あちらからこちらからファンが走ってくる

「危ないなぁ…」
有り難いけれど、嬉しいけれど、恐怖を感じることの方が少し多いんだ。特に今日みたいに見境なく我先に、って感じで来られる時は…

外に待機しているバンに早く乗り込もうと早足で歩いていると、少し離れたところから何かが倒れる音と悲鳴のようなものが聞こえた
嫌な予感がして、無意識にそちらに向かう
誰か怪我したんじゃ？
いつも危ないから周り見て！ってマスターの子達にはうるさく言ってるのに

近づくとスーツケースが転がっていて、近くに人が倒れていた。

心臓が早くなる。
あれ、もしかして、プチトマトの彼女じゃ？？
思わず悪態をつきそうになる自分を抑えてなるべく優しくファンの子達にどいてもらうよう話す。

やっぱり！倒れていたのは彼女だった
立ち上がろうとするけど手を捻ったのかな。痛がって中々立ち上がれない。いや、違う。左手首がプラプラと力なく垂れ下がってるじゃないか。骨折れたんじゃ？
近くに来ていたマネージャーヒョンに、ファンの子達に転ばされて骨折しちゃったみたい、とりあえず病院連れてかなきゃ！と伝え2人で彼女を支えながらバンに向かった

動揺してる彼女をとりあえずバンに詰め込んで出発する
すでにバンに乗っていたメンバーは何事かと騒ぎ出す。テヒョンが彼女をすごく見てる。おい、彼女怖がってるぞ

とにかく説明する前に彼女の腫れだした手首を何とかしなきゃ。確かジンヒョンが湿布持っていたのを思い出し、ヒョンに貰って彼女に湿布を貼った。少しは楽になるといいけど…
その間にマネヒョンが説明をしている。さっきまで不信感丸出しな顔をしていたジミンも、ファンの子達に倒されたと聞いた途端にシュンとする。みんなも口々にごめんなさい、と謝っている

こんな怪我させてしまって本当に、本当に申し訳なくて僕も落ち込んでいると
『大丈夫ですよ』と彼女
いや、大丈夫なわけないでしょ

『プチトマト、食べたらすぐ治るはずです』
そう言って自分でもおかしかったのかクスッと笑う
ふふ、すごいな。こんな状況でも自分より、元気のなくなった僕を励まそうとするなんて
他のメンバーはプチトマト？何それ？と聞きたそうだったけど教えてやんない。これは彼女と僕の秘密だ

…あ、ユンギヒョンもいたな←