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出国 ページ1

ふーーーっ

ため息をついた。ここは関西国際空港
2日前に航空会社から急に電話がきて
「申し訳ありません。ダブルブッキングでお客様の乗る飛行機が満席になってしまい…2日後の…」
何もかも面倒だった私はどうせ1人だし、いいですよ、とすぐに返事をした
心機一転、再出発、そんな意味を込めた今回の韓国への旅。
『始めから結構波乱万丈だな…』

航空会社から用意されていたのはビジネスクラス。本当ならば初めてのそれにラッキー!とワクワクするものなのだろうけど、今の私にはエコノミーだろうがファーストクラスだろうが何の意味も持たなかった。ただただ早くここから、日本から抜け出したかった



搭乗手続きが始まると早めに機内に乗り込む。さすがにビジネスクラスはエコノミーに比べてゆったりしていて圧迫感が無い。
ビジネスクラスだろうと関係ない、と思いつつもこれが最初で最後かも、と思うと満喫しなきゃ損かなとも思える。人間って、私って欲深いな。

搭乗してしばらくしても右隣は…いないのかな?て言うか周りの何席かはまだ空席のままだ。平日だし空席がたくさんあるから私もここに回されたんだろうな。なんて思っていると急に機内が騒がしくなった。
ふと顔を上げると帽子を目深に被った人やマスクしてる人が何人かゾロゾロと入ってきた。あ、芸能人かぁ。そう言えば空港で出待ちみたいな子何人かいたっけな。

「ヒョン!俺、ここ?隣誰かいるんだけど…」
不機嫌そうに話す声。えっと、、、たぶん私が韓国語わからないと思って話してるよね?ま、いいけど。そりゃ芸能人なら一般人の隣なんて嫌だろうけど。でもたかが3時間程度のフライトなんだから、我慢すればいいのに
「他に席取れなかったんだよ、ユンギ我慢して」
彼らより歳上であろう男性が若い彼をなだめる。マネージャーさんかな。大変そうだな。

「ユンギヒョン、僕代わろうか?」
私の右に座るはずの(たぶん)ユンギさんのそのまた右に座ってる男の子が声をかける
「僕、歌詞考えなきゃだし、別に代わってもいいよ?」
優しいなこの子。歳下だから気遣ってるんだね。私も不機嫌なユンギさんよりもこの優しいキャップ被った男の子の隣の方が安らぐってもんだよ。ユンギさん、代わったら??
なんて心の中で念を送っていると
「ん…いいや。大丈夫」
代わらないのか!
私の想いも虚しく不機嫌なユンギさんは隣にドサッと腰を下ろした。

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設定タグ:防弾少年団 , ユンギ , ホソク
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作者名:ぬな | 作成日時:2016年12月29日 17時

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