ストーリー44 ページ46
-貴方-
枕に顔を押し付ける。
涙が出てくるほどの気力も残っていない。
体ごと顔を横にくるりと向ける。
心が、頭が、騒がしくて、うるさくて。
『フゥ、、、』
寝ようにも寝れなくて、ぼけーっと頬に当たる枕を見つめる。
もうその頃には騒がしい声が聞こえなくて。
聞こえるのは小さな6人の寝息だけで。
なんだか、1人だけ取り残されているみたいで。
『…』
どれほど寝転んでいただろう。
ふと、視線を部屋のドアに移す。
なんもないって、知ってる。知ってるけど、
一応
カギ…開けとこう。
ゆっくり、重たい体を持ち上げてドアへ向かう。
カギのつまみを閉めた時とは逆にひねる。
カチャッと小さな音を立て、カギが開く。
ほんとに静かで…この世界に1人取り残されたみたいで…急に寂しさと不安が押し寄せてくる。
誰かに会いたいって思えて。
あいつらを、見たくなって。
トイレに行くという理由をつけて、部屋を少し出ることを決めた。
でもほんとは、、、あいつらに会いたいなんていう素敵で可愛い願いじゃない。
そんな素直な願いを持てるほどの女の子じゃない。
だから、ほんとは、
私がひとりじゃないって、私に実感させるためだけの、私ひとりの自分勝手なエゴなんだ。
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フェアリー - ツンデレって、可愛いよね?ね?(圧)ということで結論 ツンデレ=最高(何言ってんだこいつ) (2021年11月14日 22時) (レス) @page1 id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
(`∀`⊂) - でも面白いです! (2019年10月24日 19時) (レス) id: dbe2a2ad53 (このIDを非表示/違反報告)
(`∀`⊂) - あの、、、関西弁変ちゃいます?気にさわったんならすいません。 (2019年10月24日 19時) (レス) id: dbe2a2ad53 (このIDを非表示/違反報告)
赤猫君。(プロフ) - おおお? (2019年10月18日 22時) (レス) id: 8740c32d82 (このIDを非表示/違反報告)
赤猫君。(プロフ) - 元乃猫です! え!続きタノシミ!!! (2019年10月17日 18時) (レス) id: 8740c32d82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Aiai | 作成日時:2019年8月15日 23時