苺色に染まりたい【stpr】

期限切れ【橙】 ページ14

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orange side



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『食べ物って賞味期限とか消費期限ってあるじゃない？私思うの。恋にも期限があるって。』



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マンションの角部屋の一室。時刻は深夜2時。机の上にチューハイの缶が何本も雑に置かれている。


俺の部屋で酔っ払った彼女がそんな事を言った。


ジ｢あい飲みすぎ、まーた酔っ払って変な事語り始めたわw｣


いつも酔っては、昔の事とか自分の武勇伝とか言うやつを語ってる。何だかんだそんな時間も好きだなんて、思ってる。


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『…ジェルぅ…あのさぁ…』


俺の名前を読んで、後ろから抱きついてくる。


ジ｢なーに？あい｣



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『私達もう別れよ…？』


ジ｢え、？｣


頭が真っ白になった。でもすぐ思ったんだ、今あいは酔ってる。お酒のせいなんじゃないかって、


ジ｢あい、wお酒飲んで酔ってても言っていい事と悪い事あるんやでー！wほら水飲んで…｣



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『本気で言ってるの…！』


お酒のせいで真っ赤にした顔で、俺を真っ直ぐ見つめるあい。


ジ｢あい、俺何かした？ごめん、謝るし改善するから…！｣


『もう、ジェルが好きじゃないの…』


そうスパッと言われた。


『ジェルに冷めた。』


冷めた。俺の胸にグサリと刺さった言葉。
あいに言われた言葉を受け入れられない…


ジ｢あい、何で…何でや…｣


泣く俺を、優しく小さな体で抱きしめてくれる。
その優しさが痛かった。



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理由なんて聞かなかった…。嫌、聞けなかった。



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明日になったら出てくね、と言った君は、俺の隣で最後の時間を過ごす。
寝てるあいを見ると、明日もいつも通りの朝が来るのではないかと、。


ねぇ、あい。




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あいから俺への思いは期限切れしてても、俺からあいへの思いは期限切れしてないんだよ、？



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眠る君を横目に、そっと頬にキスをした。


そして俺は願う。どうか明日なんて来ませんように、ってね。




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