そんな大事だった? ページ5
「おま……それ、間違いなく夏油さんじゃん…………え、でもなんで夏油さんが? それ昨日の話だよな? は? え??」
「落ち着けよ柴田」
「落ち着いてられっかよ!! お前は能天気すぎんだよこのアホ!!!」
「アホて」
唐突なる罵倒。
てか、お前あの不審者と知り合いなの? ウケる。宗教にでもはまった?
ヘナヘナとその場に座りこむ柴田をケラケラ笑っていると「おまっ、笑い事じゃねーぞマジで!」と怒鳴られた。お前今日情緒不安定すぎじゃね?
「夏油傑ってそんなにやばいの?」
「やばいも何も……ああ、そうか。
お前は見えない側だし、そういった界隈のことは何も知らねーのか」
「そういやお前、昔『俺、実は見える側の人間なんだ……』って深刻そーな顔して俺にカミングアウトしてきたよな。
いや知らんわ、って思ったけどなワハハ」
「ワハハじゃねーわ!」
「あ、因みについ最近俺も見えるようになったぜ。お前が言ってたお化け」
「ちょちょちょ、もうお前一旦黙れ」
柴田はガシガシ髪を乱しながら悶え始める。そして「ほんっとお前は昔っからそうだ!」という文句付きで。
どうもどうも。
「えーっと、要は見えるようになったんだな?」
「おう」
「そんで、昨日夏油さんが家に不法侵入してきたんだな?」
「おう。なんかソイツ『君が私を生き返らせたのか……!?』とか意味わからんことも言ってた」
「シャラップ!!! これ以上爆弾を投下するな俺はもう情報過多で死にそうだ!!!!!」
「落ち着けよ、ほらこのパウンドケーキでも食ってゆっくり深呼吸して」
「それ俺のパウンドケーキ!!!!」
とは言いつつ、しっかり食べるのな。
息を乱しながらやけになってケーキをバクバク食べ始める旧友の姿を優しい目で見守っていれば「お前は一回事の深刻さを理解したほうがいい」と睨まれた。
俺はパンピーなんで何もわかりませんね。
「んで、どうすんのこれから」
「他人事みてーに話してんじゃねーぞ! お前の話が全て本当なら、現在進行形で狙われてるからなお前!」
「誰に」
「呪術界に!!!」
「じゅじゅつかい?」
柴田はパウンドケーキを全て食い終わった後、盛大な溜息を吐いて懇切丁寧に全てを教えてくれた。
俺に前代未聞の蘇生の力が備わっている可能性。そして、最悪の呪詛師と謳われる夏油傑を蘇生させてしまった可能性を。
ほーん、なんか大変な事になってんな。
180人がお気に入り
「呪術廻戦」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ガシヤマ(プロフ) - セネリオさん» コメントありがとうございます! 最近ギャグセンスを極められるようお笑いいっぱい見てます、面白いって言ってもらえて嬉しいです! (3月28日 15時) (レス) id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)
セネリオ - 文脈おもろすぎてウケる。オリ主同士でここまで面白くなるの,って驚きました。とにかく良き…! (3月28日 9時) (レス) @page8 id: 989a98e326 (このIDを非表示/違反報告)
ガシヤマ(プロフ) - サンドレラ2世さん» コメントありがとうございます! 男の友情は美味しいですよね、こういう友達いたらいいな〜って思いながらなんやかんやで生まれたのが柴田君です。最初はもっとモブみたいな感じにしようかと思ったんですけど結構主要キャラみたいになっちゃいました。 (3月11日 21時) (レス) id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)
サンドレラ2世 - 友情系大好きです。読んでてめっちゃ興奮しました。生まれてきてくれて有難うございます。 (3月11日 21時) (レス) id: 0ee11eb3e3 (このIDを非表示/違反報告)
ガシヤマ(プロフ) - 春の川さん» コメントありがとうございます! オリ主同士の絡みってあんまり需要無いかな〜って思って結構省いちゃいました。今思うとものすごく後悔しています、はあ。 (2月12日 15時) (レス) id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ガシヤマ x他1人 | 作成日時:2024年1月21日 23時