なんか知らんけど狙われてるってよ、俺。【呪術廻戦】

思い出チョコレート。 ページ12

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　時間が時間ということもあって人気がほとんどない新潟の高速道路。外の景色もほぼ変わらずしばらくはパーキングエリアもない。
　けれども車内での親友との会話は途切れることがなく、「これからホントどうしよ俺」と呑気に笑っていた。


「いやー、俺将来大丈夫かな？ ちょっと心配になってきたわ」


「じゃあ医者諦めて農業でも始めたら？ 俺のじいちゃんたちなら丁寧に教えてくれるぞ」


「却下、医者だけは諦めねぇ」


「なんで？」


「んなもんモテるからに決まってんだろ。
　高校時代のバレンタインの件、アレ未だに忘れてねーからな？」


「ああ、バレンタインに一つもチョコを貰えなかったお前のために俺があげたチョコのこと？」


「そうそれ、あのタバスコの味は一生忘れねー」


　なんでか知らんがコイツは俺よりも遥かにモテてバレンタインはロッカーやら机の中やらにチョコ、チョコ、チョコ。
　ウゼーったらありゃしねぇ。こんな顔だけの男何がいいのか、顔だけだぞ顔だけ！ 中身は超絶クズだからな！ もらったチョコ全部溶かして「一緒にチョコフォンデやろーぜ」とか言い出すクソ野郎だかんな！ めちゃくちゃ美味かったわ！！


「あー、チョコフォンデ食いて〜」


「俺も。
　口の中がチョコの気分になっちまった」


「パーキングエリアで買っていこうか」


「大人買いしよーぜいっそのこと」


「ははっ、バカだな俺たち」


「今更だろ？」


　車内で二人、大声で笑い合う。
　昨日からほぼ一睡もしてないけど、コイツと一緒にいると全く眠くない。むしろ目が冴えまくってる。

　昔みたいに一緒に馬鹿やってるみたいで懐かしい。
　もうこのまま日本一周旅行とかしてみた——————





「なんだアレ」





　……え、なにアレ。

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